コンバージョンとは?CV率の計算方法、平均や単価、最大化のポイントを解説
マーケティングにおけるコンバージョンとは、CVと略し、自社のWebサイト上で獲得できる最終的な成果のことです。 今回はコンバージョンに焦点を当て、ビジネスの売り上げに直結する、CV数を上げるためのポイントまで分かりやすくご紹介します!
コンバージョン(CV)とは?
マーケティングにおけるコンバージョンとは、CVと略し、自社のWebサイト上で獲得できる最終的な成果のことです。
最終的な成果とは、Webサイトによって異なります。
例えば、自社の商品・サービスが購入されることやサービスへの会員登録、商品・サービスに関する問い合わせなどが該当します。
コンバージョン(CV)の定義
コンバージョンは、サイトの形式によって算出すべきデータが変わります。そこで、ここではコンバージョンの具体的な定義について紹介します。
サイトごとの定義
コンバージョンは、事前に決めたゴールにユーザーが到達した数を計測するものであるため、サイトが提供するコンテンツに合わせて定義する必要があります。主なサイトごとの定義は、以下の通りです。
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自社サイトの内容を確認し、最適なコンバージョンを定義しましょう。
定義する際のポイント
最終コンバージョンだけでなく、そこに至るまでの中間コンバージョンを設定するのがポイントです。複数の中間コンバージョンを設定しておけば、ゴールまで至らなかったユーザーがどのタイミングで離脱したのか確認でき、課題の解決に繋げられます。
例えば「広告からサイトへアクセスした訪問客数」「訪問客から見込み客への転換」を中間コンバージョンとし、「見込み客から顧客への転換」を最終コンバージョンとする方法が考えられます。
コンバージョン(CV)の例
ここでは、コンバージョン(CV)の例について4点解説します。
商品・サービスの購入
小売業やサービス業の場合、ホームページを介して訪問者に自社の商品・サービスを購入してもらうことを最終目標に設定することが多いです。
例えば、ホームページからの直接的な売上はコンバージョン(CV)になります。
お問い合わせ・ご相談
以下の条件に当てはまる業種の場合、ホームページから直接売上を確定させることは難しいです。
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例えば、建築・土木業や不動産業は上記の条件に該当します。
条件に該当した業種の場合は、問い合わせや無料相談の申込みなどが、コンバージョン(CV)になるでしょう。
資料請求・試供品・無料体験版の申込み
資料請求や試供品、無料体験の申込みなどもコンバージョン(CV)になります。
理由は、一度申込みをしてもらえば顧客の連絡先が入手できるため、それを元に電話やメールでのフォロー活動や商談につなげられるからです。
イベント・採用への参加申し込み
各種イベントの参加申し込みや正社員・アルバイトへの採用申込みも、コンバージョン(CV)になりえます。
特に介護職などの人材不足が顕著な業界では、採用活動の申込みが大きな成果となるケースが多いです。
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コンバージョン(CV)の種類
Webサイトの成果を何に定義するかによって意味が変わってくるコンバージョン(CV)ですが、その施策の内容やユーザーアクションによっても関連用語が複数派生的に存在します。
ここでは、代表的なコンバージョン(CV)の種類について解説します。
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ユニーク・コンバージョン
ユーザー単位で測定したコンバージョンのことを指します。例えば、同じユーザーが複数の商品を購入したり、Webサイトを複数回訪問したりしても、ユニーク・コンバージョンでは「1」とカウントされるのが特徴です。そのため、一定期間内でどの程度の新しいユーザー数を得られたのか確認するための基準になります。
総コンバージョン
コンバージョンの達成総数のことです。例えば「商品購入」の総コンバージョンの場合、1人のユーザーが3つの商品を購入したら「3」とカウントされます。ユーザー単位ではなく、実際に達成されたコンバージョンの総数を表すので、全体の成果数や売上を確認するのに役立ちます。
直接コンバージョン
直接コンバージョンとは、広告施策を行った結果、自サイトに来訪したユーザーが、そのままそのタイミングで、自サイトの成果として定義されているコンバージョン(CV)を行うことです。
【直接コンバージョンの例】
商品名で検索して検索エンジンから自サイトへ来訪したユーザーが、そのまま離脱することなく商品を購入した。 |
間接コンバージョン(アシストコンバージョン)
間接コンバージョンとは、広告施策を行った結果、自サイトに来訪したユーザーが、その時点ではコンバージョン(CV)しなかったが、別日に何らかのきっかけで来訪し、コンバージョン(CV)を行うことです。
【間接コンバージョンの例】
商品名で検索して検索エンジンから自サイトへ来訪したユーザーが、ページをブックマークして他社サイトと比較したうえで、後日再訪問し、商品を購入した。 |
クリックスルーコンバージョン
クリックスルーコンバージョンとは、ユーザーが配信された広告を経由して、そのままコンバージョン(CV)することです。
仮に一度サイトを離脱した場合でも、計測ツールで規定される一定の条件(30日以内&再度広告をクリックしていない場合など)を満たしている場合はクリックスルーコンバージョンとして計上されます。
ビュースルーコンバージョン
ビュースルーコンバージョンとは、ユーザーが配信された広告を見て、Webサイトに訪問し、その時はコンバージョン(CV)には至らなかったものの、後日、何らかの理由でコンバージョン(CV)に至った場合のことです。
マクロコンバージョンとマイクロコンバージョン
コンバージョンにはマクロコンバージョンとマイクロコンバージョンがあります。
例えばECサイトにおいて、「商品の購入」がマクロコンバージョンに該当し、サイトの最終目標です。一方、購入に至るまでの「メルマガ登録」や「ホワイトペーパーダウンロード」などはマイクロコンバージョンであり、中間目標として重要な役割を担います。
これらの中間ステップを経て、ユーザーは最終的な購入行動に至るため、ECサイト運営ではマクロコンバージョンだけでなく、マイクロコンバージョンにも注意を払い、サイト全体のコンバージョン率向上を目指す必要があります。
コンバージョン(CV)の測定方法
コンバージョンは、GoogleアナリティクスやGoogle広告を使って測定できます。ここでは、測定の重要性や方法を紹介します。
測定する重要性
コンバージョンの測定は、マーケティング施策の効果を把握するために欠かせないものです。測定ではコンバージョンに到達した数や経路を確認できるため、現段階の課題を抽出し、改善策を検討するのに役立てられます。また、測定によってコンバージョンに到達しやすい検索キーワードが分かれば、今後どのようなキーワードを選ぶべきか明確になるでしょう。
カウント方法の種類
コンバージョン(CV)のカウント方法には2種類あります。
1つ目が全件カウントするやり方で、広告のクリック後に発生したすべてのコンバージョン(CV)を、トラッキング対象のコンバージョンアクションごとにカウントする方法です。
2つ目が1回のみカウントするやり方で、広告がクリックされてから発生したコンバージョン(CV)を1回だけカウントする方法です。
なお詳しいカウント方法については、Google|コンバージョンのカウント方法についてをご確認ください。
測定方法
測定方法は「Googleアナリティクスを使う」「Google広告のコンバージョンタグを使う」の2通りがあります。Googleアナリティクスを使う場合、目標設定を行った後に「コンバージョン」の「目標」から「概要」にアクセスすると各項目の分析が可能です。
Google広告の場合、コンバージョントラッキングタグを発行してWebサイトに設置すれば、コンバージョンを測定できるようになります。
GA4のコンバージョン設定
GA4はGoogle Analytics 4のことで、Googleアナリティクスの新しい規格のことを意味しています。データ計測手法や各種の指標まで、GA4は旧アナリティクス(UA)とは規格が大きく異なっています。特徴として、GA4においてはすべてのコンバージョンをイベントとして設定し、Webサイト上のユーザーの動きなどを詳細に分析することが可能です。
コンバージョンタグとは?
コンバージョンタグは広告成果を測定するために必要なタグのひとつです。コンバージョンタグについて詳しく解説していきます。
コンバージョンタグは広告測定するために必要
コンバージョンタグとは、配信した広告がどれくらい成果につながったかを測定するタグのことを言います。コンバージョンタグを使用することで、広告を経由してWebサイトにやってきたユーザーを判別するなど、詳細を把握することができます。なお、広告に対するアクション後のユーザーの行動を把握できる無料のツールをコンバージョントラッキングと呼びます。
コンバージョンタグ設置のメリット
詳細なコンバージョン情報を把握できるので広告出稿の改善を行うことができます。やみくもに出稿するのではなく、最終的にコンバージョン率が高まることで費用対効果の向上が期待できます。また、データを蓄積していくことで機械学習を促し、自動入札を可能にすることができます。
コンバージョン(CV)を上げる方法
ここからは、コンバージョン(CV)を上げる方法とチェックポイントについて8点解説します。ぜひ参考にしてください。
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集客キーワードの見直し
Webサイトへのユーザー流入数は比較的あるものの、コンバージョン(CV)が安定して獲得できない場合、ターゲットではない自然ユーザーが多数アクセスしてきている可能性があります。
自社のターゲットユーザーをできるだけ多く集客するためにも、対策キーワードの見直しを検討し、それに合わせてコンテンツの修正を行いましょう。
導線改善
Webサイトのコンテンツ量が増えすぎて、コンバージョン(CV)に至るまでの導線がわかりにくいことが原因で、コンバージョン(CV)の獲得を逃している可能性があります。
コンバージョン(CV)を妨げる不要なコンテンツは削除し、コンバージョン(CV)に至るまでの導線をわかりやすくする工夫をしましょう。
CTAの改善
CTAとは、Call To Actionの略で、コンバージョン(CV)への最終的な導線となるリンクやボタン、バナーのことを指します。
CTAがわかりにくい場所にあったり、押しずらい場所にあると、ユーザーはページ遷移を諦め、Webサイトを離脱しがちです。
CTAをわかりやすく表示したり、クリックしたら何が起きるのかを明確にユーザーに伝えたり、ページが長くなる場合は複数箇所にCTAを設けたりなどして、ユーザーがクリックしたくなるような工夫が必要です。
モバイル対応
自サイトがモバイル対応になっていない場合は至急見直しが必要です。
自サイトがモバイル対応になっていないと、スマートフォンでWebサイトやページを閲覧した際、ヘッダーやフッター、サイドカラム、入力フォームなどのレイアウトが崩れて表示されたり、クリックできないことがあります。
ページスピードの改善
ページスピードとは、インターネットユーザーが特定のページのURLにアクセスしてからそのページのコンテンツがすべてブラウザに表示されるまでの時間です。
ページスピードが遅いことも、ユーザーの途中離脱の原因になります。
画像のファイルサイズを圧縮・調整したり、不要なコンテンツを削除したりして、できるだけ早くページが表示されるよう改善しましょう。
ファーストビューの改善
ファーストビューとは、ユーザーがWebサイトを訪れた時にスクロールなしで見られる部分のことです。ユーザーが初めて目にするものであり、離脱の判断を行う重要なポイントにもなります。必要な情報を分かりやすく表示し、魅力的なファーストビューに改善することが大切です。
CTAボタンのデザインや配置の変更
CTAボタンとは、ユーザーのアクションを促すために設置するテキストや画像のことです。CTAボタンが目立たないと、ユーザーのアクションは促進できません。ユーザーに気づいてもらえるよう、デザインや配置を工夫しましょう。また「期間限定」など特別感のある文言を入れるとユーザーの関心をひきやすくなります。
動画コンテンツの配置
動画コンテンツの設置は、ユーザーの滞在時間を延ばすのに役立ちます。また、テキストよりも多くの情報を短時間で伝えられるので、商品購入や問い合わせといった具体的なアクションに繋がりやすいでしょう。例えば、動画のすぐ近くにCTAボタンを設置するなど、配置を工夫するのがおすすめです。
コンバージョン率(CVR)とは?
コンバージョン率(Conversion Rate:CVR)とは、訪問者がどのくらいの割合でコンバージョン(CV)に至ったかを表す数値です。
コンバージョン率の計算方法
コンバージョン率(CVR)は下記の計算式で求められます。
コンバージョン率(%)=(コンバージョン数)÷(セッション数)×100 |
【株式会社ipe|CVRとは?】
コンバージョン率の平均
コンバージョン率(CVR)は、一般的には2〜3%程度が目安といわれています。
しかし、何をコンバージョン(CV)として設定するかによってコンバージョン率(CVR)は変動します。
例えば、無料で行える資料請求や会員登録などをCVとして設定する場合は、コンバージョンに繋がりやすいため、商品購入などに比べるとコンバージョン率(CVR)は高めです。
コンバージョン率の重要性
コンバージョン率は、Webサイトに取り入れたマーケティング施策がどの程度の効果を発揮しているのか確認するための指標になります。例えば「コンバージョン率が下がっているから、この施策の効果は低い」など、施策への評価を行う際に欠かせない重要なものです。
コンバージョン率が上がらない理由
理由の1つとして「ターゲットが不明確」ということが挙げられます。ターゲット設定を誤っていたり、ターゲットにマッチしたコンテンツではなかったりすると、コンバージョン率は上がりません。また「最終ゴールまでの導線が分かりづらい」「情報入力などの手間がかかり過ぎる」といったことも途中離脱の原因になります。
コンバージョン率最適化(CRO)とは?
コンバージョン率最適化(CRO)とは、コンバージョン率を最適にするための施策です。Webサイト上ではコンバージョンに至るまでに、考えるべきことは無数にあります。例えばUI、ランディングページ、誘導方法、コンテンツの内容や数など、さまざまな視点から捉える必要があります。これらを多角的に捉えて、コンバージョン率を目標に向けていくための取り組みとしてCROが必要です。
コンバージョン単価(CPA)とは?
コンバージョン単価とは、コンバージョン1件あたりにかかった費用であり、Web
広告において重要な指標です。コンバージョン単価について詳しく見ていきましょう。
コンバージョン単価とは
コンバージョン単価(CPA)は、コンバージョン1件にかかった費用のことを言います。CPAはCost Per AcquisitionおよびActionの頭文字をとった略称です。コンバージョン単価は以下の計算で算出されます。
費用÷コンバージョン数 クリック単価(CPC)÷コンバージョン率(CVR) |
CPAはWeb広告にかかる費用を概算する際に重要な指標です。
コンバージョン単価の目安
コンバージョン単価は商材によって大きく異なるため、一概に単価の目安を算出することは困難です。例えば、商材が数百円のものと数万円のものとでは、100倍近い差が生じてしまいます。そのため、指標の使い方としては過去の数値と比較するようにして、改善を行っていくために使うと良いでしょう。
コンバージョン単価を下げる方法
広告の品質を高めることで、低い入札単価でもコンバージョンを見込むことができます。また、クリック単価の低いキーワードを入札して費用を下げるのも一つの方法です。さらに、目標コンバージョン単価を設定した自動入札を活用することで予算内に収める方法も有効です。
マイクロコンバージョンとは
コンバージョン(CV)と似た言葉にマイクロコンバージョンという指標があります。
これは先ほど解説した、コンバージョン(CV)の種類とは違い、別の指標であることを理解しておきましょう。
コンバージョン(CV) | マイクロコンバージョン | |
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概要 | 自社のWebサイト上で獲得できる最終的な成果 | 最終的な目標達成であるコンバージョン(CV)に至るまでの中間地点 |
例 | ・お問い合わせ ・資料請求 |
・フォーム入力 ・確認画面 |
コンバージョン(CV)の関連用語
用語 | 説明 |
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訪問数 | コンバージョンに近づく行動を起こすため、ユーザーがWebサイトなどを訪れた数。一般的に、アクセス数と呼ぶこともある。 |
コンバージョン数 | マーケティング施策として設定したコンバージョンにユーザーが到達し、Webサイト上で成果を得られた数。 |
コンバージョン率(CVR) | Webサイトにアクセスした訪問者数に対するコンバージョン数の割合を表したもの。一般的に1〜3%前後が目安。転換率と呼ぶこともある。 |
CPC(Cost Per Click) | ユーザーがインターネット広告を1回クリックするごとに発生する費用のこと。クリック単価と呼ばれることもある。 |
CPA(Cost Per Acquisition) | コンバージョンを達成し、成果をあげるためにかかった1件あたりの費用のこと。「総費用÷コンバージョン数」で算出できる。 |
コンバージョン率最適化(CRO) | コンバージョン率を上げたり、目標数を最適化するための施策。Webサイトの指標やユーザーアクションを分析した上で、コンバージョンまでの動線と構造を改良し、コンバージョン率の向上と利益の獲得に繋げることが目的。 |
コンバージョンAPI(CAPI) | Facebook広告の効果測定手法の一つであり、クッキーに依存しないデータの送信方法。従来のクッキー計測に比べて、ユーザープライバシーへの規制に対応し、精度の高い計測が可能 |
コンバージョン(CV)を意識したマーケティングで自社の売上を伸ばそう!
このページでは、コンバージョン(CV)に焦点を当て、その概要やカウント方法、種類、例、コンバージョン数を上げるためのポイントなどについて解説しました。
コンバージョン(CV)はWebサイトを運営する上で非常に重要な指標です。
その数値は、今後のWebサイト運営や売上、マーケティングに大きく関係します。
コンバージョン(CV)の獲得効率を最大化させることが、マーケティングを成功へ導くポイントの1つになるため、ぜひこの機会にコンバージョン(CV)を意識したマーケティングの再検討を考えてみてはいかがでしょうか。
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