セッションとは?カウントの仕組みや切れるタイミング、確認方法も解説!
セッションとは、アクセス開始から終了までの一連の通信のことです。Webサイトの場合、ユーザーアクセスから一定時間経過することでサーバーとの通信が終了し、それを1セッションとしてカウントします。 今回は「セッション」に焦点を当て、その概要やカウントの仕組み、切れるタイミング、活用シーン、Google Analyticsでの確認方法、他のWeb用語との違いなどをご紹介します。気になるポイントを一挙確認しましょう。
セッションとは?
セッションとは、Webサイトにおいてユーザーの一連の通信や操作を指す言葉です。具体的には、ユーザーがWebサイトにアクセスしてからサイトを離脱するまでの期間を1セッションとしてカウントします。
このカウントは、ユーザーがサイト内で異なるページを閲覧しても、一連の操作と見なされる限り1セッションとして扱われます。例えば、ユーザーがサイトに訪れて複数のページを閲覧した後にサイトを離れると、これらの一連の行動は1セッションとして計測されます。セッションのカウントにおいては、一定の時間が経過すると新しいセッションとして扱われます。
セッション数は、サイトのパフォーマンスを評価するための重要な指標の一つです。セッション数を分析することで、ユーザーがどのようなページを閲覧しているか、どのページが改善が必要かなどを判断する際の重要な手がかりになります。
セッションがカウントされる仕組み
まず、ユーザーがWebサイトにアクセスすると、ブラウザからサーバーへ「情報を取得しなさい」と指令がいきます。その指令をキャッチしたサーバーは該当する情報をブラウザへ返します。これがブラウザとサーバー間との通信です。
仮にユーザーがページの閲覧中、別ページに遷移したくなった場合は、再度サーバーに指令を送ります。この際、サーバーは「まだユーザーとの通信は終了していない」と判断するので、セッション数はあくまで「1」として処理されます。
しかし、サーバーは永続的にユーザーを記憶することはできません。そこで「30分」というある特定の時間が経過するとサーバーとの通信は自動的に終了し、セッションが切れる仕組みになっています。なお「30分」はあくまでデフォルトの時間です。任意の時間に設定を変更することもできます。
セッションが切れるタイミング
ユーザーがWebサイトを離脱した状態は、「セッションが切れる」という言い方をします。セッションが切れるタイミングは、主に以下の3点です。
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それぞれ具体的に解説します。
セッションの持続時間が切れたとき
セッションの接続時間が切れるのは、WEBサイト上でユーザーの動きが記録されなくなるタイミングです。Google Analyticsだと30分が制限時間で、30分以上の操作がない場合にWebサイトから離れたと認識されます。実際にユーザーが離れたかどうかは関係なく、操作が再開された場合にセッションは再計測されます。
日にちをまたいだとき
セッションは、ツールごとの日付が変わるタイミングで接続が切られます。Googleアナリティクスでは、日付をまたがずに0時にセッションが一旦切られます。例えば、23時50分~0時15分の間に継続してページを閲覧した場合、0時を越えているためセッションは切られることとなります。
参照元が変わったとき
他にも、Webサイトへ流入してきた参照元を軸に計測しているため、流入してきた経路が異なっている場合も別にカウントされます。
セッションの活用場面と重要性
セッションは、主にWebマーケティングの「アクセス解析」で活用されることが多いです。セッションを理解すると、自社サイト内でユーザーがどのようなアクションをとったかについて大まかに把握できます。また、対象期間でのアクセス数や動向を比較・分析しやすくなるというメリットもあります。
基本的に、セッション数はGoogle Analytics(グーグルアナリティクス)などのWeb解析ツールで計測するので、Webサイトに解析用のタグを埋め込む必要があります。なので、基本的に競合サイトのセッション数は確認できないということを覚えておきましょう。
セッションはSEOにも関係する
検索エンジンからのセッション数を増やすためには、検索に引っ掛かるキーワードを記事内容に盛り込むことが重要です。そのようにして適切なキーワードを選択し、記事内に入れることはSEO対策の1つとなります。そのため、セッション数を増やすことはSEOの評価を間接的に高めることにつながります。
セッション数を確認する方法
セッション数を確認することで、SEO対策を検討することができます。セッション数を確認する方法について見ていきましょう。
Google Analyticsで確認する
Google Analyticsとは、Googleが提供する無料解析ツールです。主にユーザーがWebサイトに訪問した後、「どのような行動をとったか」について把握・分析できます。例えば、セッション数やトラフィック量、トラフィックの発生元などを確認できます。
Google Analyticsでは、セッション数に関して以下の3項目を確認できます。
ユーザー | 集客 | 行動 | |
---|---|---|---|
確認できる数値 | サイト全体のセッション数 | 流入チャネルごとのセッション数 | ページごとのセッション数 |
Googleタグマネージャーを使う
Googleタグマネージャー(GTM)は計測タグや広告タグなど、あらゆるタグを一元して管理することができるツールです。そもそもタグとはWebサイトの解析を行うためのコードのことを言います。また、分析したい対象ページすべてのHTMLにタグを埋め込むことが必要になります。GTMはHTMLを編集せずともタグが埋め込めるツールでタグの埋め込みが必要なGoogleアナリティクスと相性が良いツールです。
セッションをアクセス解析に活かす方法
セッションをアクセス解析に活かすには工夫が必要です。アクセス解析に活用する方法について詳しく解説していきます。
リライト対象の優先順位をつける
ページ別のセッション数を計測することによって、セッション数の多いページと少ないページを認識することができます。例えば、セッション数が多いページは、注目度の高いページであることを意味します。そのため、セッション数が多いページをリライトすれば、より多くのアクセスを集められる可能性があります。さらに、セッション数を比較することでリライト対象を決める際に優先順位をつけやすくなります。
CV率の高いセッションを探す
コンバージョン(CV)につながるセッションが多いページを比較して、改善につなげることも有用な方法です。CV率が高いページを把握し、そのページをリライトすることによって、よりセッションが集まるようにすることができればさらなるコンバージョン数の向上を見込むことができます。
回遊率を調査する
回遊率はユーザーが1回のセッション中に、どれ程のページを閲覧したかを表す指標です。そのため、回遊率はユーザーのWebサイトに対する評価を表しているともいえます。一つの指標として回遊率の向上を目指すことで、検索順位の向上やコンバージョン率の向上も見込むことができます。
平均セッション時間と直帰率で改善ページを探す
平均セッション時間と直帰率の組み合わせからは、WEBサイト内の改善すべきページを探すことができます。平均セッション時間が長く、直帰率が低い場合はコンテンツの質が良く、改善度は低いです。しかし、平均セッション時間が長く、直帰率が高い場合は流入した最初のページに問題がある場合がほとんどです。平均セッション時間が短く、直帰率が低い場合は流入した最初のページ以外のサイト構造に問題があることがあります。最後に平均セッション時間が短く、直帰率が高い場合はWEBサイト全体に問題があることが多いです。
補足:セッションと他のWeb用語の違い
ここでは、補足情報としてセッションと一緒に使用されやすいWeb用語を3点ご紹介します。
PV(ページビュー)
PVとは、「Page View」の略で、対象ページの閲覧数を表す指標です。セッションは一定期間内に複数のページを閲覧しても「1」としてカウントされますが、PVは1セッションの中で複数のページを閲覧した場合、その分だけカウントされるということを覚えておきましょう。
UU(ユニークユーザー)
UUとは、「Unique User」の略で、Webサイトにアクセスしたユーザーの数を表す指標です。セッションは一連の通信なので、設定された期間内で複数回カウントされることもありますが、UUはその期間内では1度しか計測されません。ただし、UUは1つのWebブラウザを1UUとしてカウントします。同じユーザーがパソコンやスマートフォンなど複数のデバイスから複数回アクセスした場合は、その分だけUUが増えることを覚えておきましょう。
トラフィック
トラフィックとは、Webブラウザからサーバーへ情報をリクエストする通信量のことです。セッションは一連の通信回数を表現するのに対し、トラフィックは通信量を表現する点に違いがあります。明確な数値としてカウントできる「セッション」、どのくらい活発にやり取りが発生したかを表現する「トラフィック」とで覚えておきましょう。
セッションに関するよくある質問
セッションとページビューの違いは?
PVとは、ページが表示された回数のことを指します。セッションとはユーザーがサイト訪問した回数を指します。そのためページ表示のカウント基準が異なっています。
セッションタイムアウトとは?
本来セッションは、ユーザーがサイトを閉じるなど直接的な行動を起点に終了します。一方、あらかじめ設定されている時間内にユーザーの操作がないときも、終了されます。この方法でセッションを終了することを、セッションタイムアウトと言います。
セッションの重複計測とは?
同じユーザーが複数回セッションを開始した場合、セッションが重複して計測されます。これをセッションの重複計測と言います。これによってセッション数が実際よりも多くなる可能性があります。
セッション数を理解して自社サイトの成長に役立てよう!
このページでは、「セッション」に焦点を当て、その概要やカウントの仕組み、切れるタイミング、活用シーン、Google Analyticsでの確認方法、他のWeb用語との違いなどについて解説しました。
セッションを理解すると、自社サイト内でユーザーがどのようなアクションをとったかについて大まかに把握できます。また、Google Analyticsを活用すれば、さらに詳細なユーザーアクションを把握・分析できるでしょう。本記事を参考にセッションの概要やカウントの仕組みを理解し、自社サイトの成長に役立ててみてはいかがでしょうか。
なおセッション数を増やすには、自社サイトへの流入を促すSEOが効果的です。弊社はSEOに関してのノウハウが豊富です。株式会社ipeではSEOでの大手クライアント実績も多数ありますので、SEOを検討する際にはぜひ一度ご相談ください。
SEOに関するご相談があれば、ぜひipe(アイプ)へご相談ください。