流入経路とは?成果に繋がりやすい種類、改善・分析方法も解説!
Webサイトを運営する誰もが気になるのが、ユーザーの「流入経路」。どんな流入経路があって、成果を出すためにはどこに注力すべきかを知りたいという方も多いのではないでしょうか。今回は流入経路や流入を増やす方法について徹底的に解説します。
流入経路とは?
流入経路とは、ユーザーがWebサイトまでたどり着いた道筋のことです。
たとえば、この記事のURLを弊社ipeのXに投稿したとします。その投稿をみたフォロワーの方がリンクからこちらの記事をご覧くださった場合、Xがユーザーの流入元。そこから、ウェブサイトへいらしてくださったという道筋が流入経路です。
ちなみに、流入経路は英語でTraffic Sourceといいます。
Webサイトへの流入経路は1つではなく、いくつも種類があります。Webサイトを成功させるためには、流入経路の種類は何があるのか、そしてどの流入経路が自社のWebサイトに合っているのかを理解しておくことが非常に重要です。
ある特定の流入経路が他よりも優れた成果を上げている場合、その経路に重点を置くことで効果的なマーケティングができます。
流入経路の種類
流入経路にはさまざまな種類があります。流入経路の種類のうち主なものは以下の通りです。
それぞれの経路別にユーザーの考え方や行動などの傾向があり、ユーザーを増やすための対策の方向性も異なります。下記で概要を確認していきましょう。
直接流入(Direct)
ユーザーが他のWebサイトなどを経由せず、直接サイトにアクセスすることを、そのまま「直接流入」と言います。
例えば、WebサイトのURLを直接入力してアクセスした場合や、ブックマークからWebサイトにアクセスした場合、QRコードを読み取ってアクセスした場合などが該当します。
直接流入は、既に会社やそのサイトの存在を知っているユーザーがたどる経路。定期的な利用も期待できます。また、検索結果や他媒体の影響を受けにくいのが特徴です。
直接流入の増加を狙うためには、サイトの機能やコンテンツを拡充することがおすすめ。ただし、直接流入を増やす対策のみでは新規ユーザーの獲得には繋がりにくいため、別の流入経路の強化が必要です。
【直接流入とは?】 ユーザーが他のWebサイトなどを経由せず、URLを入力するなどして直接アクセスするときの経路のこと |
オーガニック検索流入(Organic Search)
ユーザーが検索エンジンを使用してWebサイトにアクセスするということを「オーガニック検索流入」または「自然検索流入」といいます。キーワード検索のうち、リスティング広告などは含まれません。
オーガニック検索からの流入を増やすには、SEO対策が重要です。検索結果で上位表示できれば、新規ユーザーを含む多くの流入を見込めます。
ただし、SEO対策と一口に言っても、サイト構造を適切にしたり、コンテンツを充実させたり、検索エンジンのアップデートに対応したりなど様々な角度からの取り組みが必要と、SEO対策は簡単ではありません。またSEO対策は得られるものが大きいものの、効果が現れるまでやや時間がかかるという特徴があります。
【オーガニック検索流入とは?】 ユーザーが検索エンジン(例: Google、Yahoo、Bing)を使用、検索してWebサイトにアクセスするという経路のこと |
SNS流入(Social)
ユーザーがSNSからWebサイトにアクセスすることを、SNS流入と言います。これはSNSのプロフィールや投稿に掲載したリンクからの流入だけではなく、広告からの流入も対象です。
SNSは、上手くいった場合ユーザーによる拡散が期待でき、高い宣伝効果と流入につながることもあります。そのような効果を狙うためには、まず発信したい内容に合ったSNSを利用することが大切。また、そのうえでユーザーの興味を引くような質の高いコンテンツを企画しましょう。
【SNS流入とは?】 ユーザーがSNS(例: X、Facebook、Instagram)からWebサイトにアクセスするケースの流入経路のこと |
リファラル流入(Referral)
他のWebサイトに掲載されたリンク(被リンク)を経由して、ユーザーがWebサイトに来ることをリファラル流入といいます。例えば、ブログ記事やニュース記事に掲載されたリンクからの流入が該当します。
リファラル流入の数に影響を与えるのは、リンクを掲載してくれるWebサイトの認知度や自社サイトとの関連性の高さです。サイトに掲載してもらえるよう、外部と関係性づくりが大切といえるでしょう。
【リファラル流入とは?】 他のWebサイトからリンクを経由してWebサイトに訪問するケース |
Referrer(リファラー)とは?確認方法やメリット、注意点
広告流入(Paid・Displayなど)
オンライン広告からWebサイトにユーザーが流れてくることを「広告流入」といいます。
広告と一口に言っても、広告にはリスティング広告やディスプレイ広告などのように、いくつかの種類があります。
それぞれの広告に特徴がありますが、Web上の広告は基本的にターゲットを上手に絞れる場合が多いのが特長。ただし、効果的な広告を実施するには定期的な見直しが必須です。
【広告流入とは?】 オンライン広告(例: Google広告、Facebook広告、バナー広告)から訪問者がWebサイトにアクセスするケース |
Webサイトへの流入を増やす方法
Webサイトへの流入にはさまざまな経路があることが分かりました。ここでは経路の種類を踏まえながら、どのようにすればWebサイトへの流入が増えるのかいくつかの例に分けて紹介します。
コンテンツを見直す
Webサイトへの流入を促すためには、ユーザーにとって有益な情報をコンスタントに発信することが大切です。質と量の両側面から考える必要があります。
具体的には、下記のような点を満たせているかどうか意識してみるとよいでしょう。
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まず一つ目には、ユーザーの興味や問題に対応するオリジナルのコンテンツを制作するということが大切です。その際、必ず信頼できる情報になっているかどうか確認するようにしましょう。
記事を作成する際は、適切な見出し・段落分けはもちろんのこと、リストや図表、画像を用いてユーザーが情報を抜き取りやすい形式にすることも大切です。また、単なるテキスト記事だけでなく、動画をはじめとした多様な形式でコンテンツを制作すると、異なるニーズを持つ読者に対してもアプローチできるでしょう。
魅力的なコンテンツを作成したら、発信していくことが大切です。検索結果で上位表示を狙うほか、SNSで発信したり、メルマガを活用したりするのも方法のひとつです。目標・ターゲットを明確にし、適切なタイミングで発信していくよう心がけましょう。
このような工夫をして、ユーザーが価値を見いだせるコンテンツを適切に発信できると、ユーザーからユーザーへのシェアも期待できます。
また、継続してWebサイトへ流入してもらうためには、定期的な更新が必須です。更新には新規記事作成だけではなく、リライトも含まれます。随時記事を作成するだけでなく、コンテンツカレンダーを事前に作成し、計画的に投稿できるような仕組みを整えておくのもよいでしょう。
【対策することで特に増加が期待できる流入経路】 ・直接流入 ・オーガニック検索流入 ・SNS流入 |
コンテンツマーケティングとは?事例や戦略、種類をわかりやすく解説
Webサイトのデザインを改善する
ユーザーに「このWebサイトをまた訪れたい」「このサイトをもう少し見たい」というように感じてもらうためには、中のコンテンツが優れていることはもちろん、Webサイトのデザインが優れていることも大切なポイントです。この場合の「デザイン」には、見た目以外にも使いやすさという観点も含まれます。
見た目の観点でいえば、他社と比較して洗練された印象を与えられるとよいでしょう。使いやすさの観点で言えば、 コンテンツのページの読み込み速度を高めたり、モバイルフレンドリーなデザインにしたり、適切なナビゲーションを配置することが大切です。ページの表示速度は検索エンジンの評価に影響を及ぼします。
【対策することで特に増加が期待できる流入経路】 ・直接流入 ・オーガニック検索流入 |
SEO対策を強化する
Webサイトへの新規の流入を増やしたい場合は、検索結果の上位に表示させるため対策を行うのも有効でしょう。そのためには様々な側面からWebサイトの改善が必要です。取り組みは大きく分けて以下の3つに分けられます。
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それぞれ概要を見ていきましょう。
【対策することで特に増加が期待できる流入経路】 ・オーガニック検索流入 |
テクニカルSEO
テクニカルSEOは、サイト構造など技術的なネックを解消し、サイト全体のパフォーマンスを改善する施策です。主な具体例には以下のようなものがあります。
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技術的なネックがどこにあるのか特定するのはもちろん、実際にそのネックを改善するにも多くの工数がかかるため、様々なサポートが必要です。
コンテンツSEO
コンテンツSEOは、ユーザーが必要とするコンテンツを作成し、狙ったKWで上位表示を目指す施策です。基本的には記事コンテンツがメインですが、必要に応じて、動画やシステムなどを組み込んでいきます。
検索結果で上位表示できるコンテンツを制作するポイントはいくつかあります。下記がその具体例です。
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コンテンツSEOは、質の良いコンテンツを継続的に掲載するとより効果が見込めます。そのため、しっかりと対応できるような制作体制を整えていくことが必要です。
UI/UX施策
UI/UXは、サイトの利便性やデザインなどを改善していく施策です。Googleでは2021年6月のアップデートからUXが検索順位の決定要因に追加されていることからも分かるように、UI/UXの重要性は近年高まりを見せています。
UI/UXに関連する施策の具体例は以下の通りです。
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SNS戦略を見直す
SNSはユーザーと気軽に接触することが出来るほか、費用をかけず始められるものが多いため、マーケティングで広く利用されています。ただし、手軽に始められる、多くの種類があるからこそ、効果的な方法を見極めて戦略的に利用していくことが大切です。
やるべきことは、大まかには下記の2点です。
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それぞれ簡単に説明していきます。
目的や内容に対して最適なSNSを選定・運用する
SNSの選定や運用の流れをポイントにまとめると次の通りです。
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SNSにはたくさんの種類がありますが、それぞれ特徴があります。発信したい内容に合わせて適切なSNSを選ぶことが大切です。
たとえば、それぞれ下記のような特徴があります。
➀ Instagram 特徴:視覚的なコンテンツに特化 メインユーザー層:20-30代の女性 その他:ターゲティング広告に強みがある ➁ X(旧:Twitter) ➂ Facebook ➃ その他 |
上記のような特徴を理解した上で、企業や売り出したい製品やサービスに合うSNSを選定すると良いでしょう。また、選定の際には競合他社がどのSNSを利用しているのか、どのSNSで効果が出ているのかを調査するのも有効です。
また、ただアカウントを作成し、戦略なく発信しているだけでは成果に繋がりにくいため、担当者を適切な人数配置し、分析と戦略設計、投稿にある程度の工数をかけることも必要でしょう。
SNS広告を最適化する
SNS広告は、顕在層と潜在層の両方にアピールできる点や、広告の違和感が小さく自然にPRできる店などから、人気のマーケティング手法です。SNS広告の効果をより出すためには、下記の3つの点がしっかりとできているか確認していくとよいでしょう。
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SNS広告を成功させるためには、正確なターゲティングが不可欠です。広告を表示する対象の人々を「年齢」「性別」「興味」「生活エリア」など、詳細にしっかりと考えていきます。
また、広告の頻度を管理することも重要です。同じ広告を何度も表示することで飽きられたり、迷惑になってしまったりします。リーチと頻度のバランスを保ち、広告の効果を最大化するよう配慮しましょう。
広告コンテンツは、興味を持ってもらえるよう目で見て魅力的なものにする工夫が必要です。高品質の画像や動画、コピーを使用して、ユーザーに訴求力のある広告を作成しましょう。
もし、どのような広告に効果があるか見当がつかない場合は、A/Bテストの実施もおすすめです。広告にバリエーションを持たせ、比較し、クリック率(CTR)やコンバージョン率を向上させる要因を特定しましょう。
また、広告を始めたら、パフォーマンスを定期的に分析し成果を評価していくことが大切です。収集したデータをもとに、より効果的な広告を検討しつつ、予算の割り当ても調整しましょう。
広告戦略を見直す
Web広告には、上記で紹介したSNS広告のほかにも、下記のような種類があります。
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広告の種類ごとに、狙えるユーザー層などが異なります。
リスティング広告とは、検索エンジンで検索したときに表示されるテキスト広告のことです。KWを絞って検索しているユーザーに対して表示するため、顕在層に絞ってアプローチできます。
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリに用意された広告用のスペースに表示するもので、バナーや動画を使用するものが多いです。多くのユーザーに対して配信を行えることがメリット。また、一度自社サイトを利用したユーザーや興味を持ちそうなユーザーに狙って広告を配信することもできます。
いずれの広告も、基本的には有料です。コストを無駄にしないためにも、使用している(あるいは、検討している)Web広告が目的に合致しているものかを、しっかりと見極めていくことが大切です。
流入経路の分析方法
それぞれの流入経路に対して、流入を増やすための施策を実施していくことはもちろん大切です。しかし、それと同じぐらいしっかりと現状の分析を行っていくことも大切です。
ここでは、流入経路の分析に便利なツールと分析の時に必要な視点について紹介します。
流入経路の調査などにおすすめのツール
流入経路ごとにどのくらいのアクセスがあるのか、どのくらいコンバージョンに繋がっているのかを確認するにはツールの使用が必須といえるでしょう。下記が代表的なツールです。
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それぞれ簡単に紹介します。
Google Analytics
もっとも国際的に普及している検索エンジンであるGoogleが提供しているツール。無料で利用できるにもかかわらず、高度な分析ができることが特長です。
特徴:無料で利用可能 確認できること:ユーザー数・PV数・直帰率・離脱率・平均滞在時間・リアルタイムのアクセス状況・コンバージョン数など |
Similar Web
URLを入れるだけでWebサイトのアクセス状況がわかる便利なツールです。ただし、アクセス数などは、モニターの行動をもとにした推測の数値であるため、アクセス数の少ないWebサイトだと実際の数値と開きが出てしまう可能性があります。
特徴:競合サイトとの比較機能が充実している 確認できること:アクセス状況、競合サイトの状況、ユーザーの属性など |
FC2アクセス解析
管理画面が非常にシンプルで、初心者でも慣れやすいのが特徴です。また、管理者のアクセスを解析の対象から外すことができます。
特徴:機能がシンプルで初心者でも使いやすい。利用にはバナーの設置が必要。 確認できること:アクセス状況、ユーザー情報、遷移先など |
AI analyst
Googleアナリティクスと連携して、より分かりやすいレポートを作ってくれます。コンバージョンに特化している点が特徴です。
特徴:人工知能がアクセスを解析する 確認できること:サイト・広告の改善方法(AIによる分析)、サイトの変化など |
流入経路を分析する際にみるべきポイント
流入経路によって、Webサイトに与える影響には傾向があることが多いです。それぞれの傾向を分析し注力していくべき流入経路を絞る時には、下記の視点を踏まえると良いでしょう。
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それぞれ概要を説明します。
トラフィックの量
まず、どの流入経路がユーザーの訪問する量が多く、どの流入経路が少ないか確認しましょう。ビジネスの成長を促すためには、どの経路のトラフィック量を増やすことが大事か、他の要素とのバランスを見ながら検討していきます。
コンバージョン率
流入経路でユーザーがコンバージョンする確率に違いがあることも多いです。流入経路ごとのコンバージョン率を分析し、最も高いコンバージョン率を持つ経路を最適化すると、収益性を向上させることができるでしょう。
ROI(投資対効果)
広告流入経路のように費用がかかる経路がある場合、その経路のROIを評価することが非常に重要です。効果的な広告キャンペーンを実施し、収益性を高められる工夫ができないか見ていきます。
Webサイトへの流入経路を理解して、効率よく成果をあげましょう
このページでは、Webサイトへの流入経路の種類や分析方法などを解説しました。その他にも、Webサイトへの流入を増やす方法もご紹介しましたので、ぜひ参考にして取り組んでみてください。
もし、「自分でやっても原因が上手くつかめなくて、効率よくいかない」「体制面で対策を続けていくことが難しい」というお悩みを持った際には、ぜひ弊社にご相談ください。
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