タイムパフォーマンス（タイパ）とは、「時間対効果」のことで、費やした時間に対してどのくらいの効果が得られたかを示す言葉です。今回は「タイムパフォーマンス（タイパ）」に焦点を当て、その使い方、注目背景、重視する人の特徴・行動、タイパを重視した商品・サービス、マーケティング手法などをご紹介します。気になるポイントを一挙確認しましょう。

タイムパフォーマンス（タイパ）とは？

タイムパフォーマンス（タイパ）とは、「時間対効果」のことで、費やした時間に対してどのくらいの効果が得られたかを示す言葉です。「効率」や「生産性」ともいい、主にZ世代と呼ばれる10代〜20代が重視する傾向にあります。

タイムパフォーマンス（タイパ）の使い方

タイパという言葉は、主に時間対効果を高める商品・サービスなどに対してよく用いられます。

【使い方の例】

コストパフォーマンス（コスパ）との違い

コストパフォーマンス（コスパ）とは、「費用対効果」のことで、かけた費用に対してどのくらいの効果が得られたかを示す言葉です。例えば、整体や美容院にて想定以上の良質なサービスを手頃な価格で受けた場合は「コスパがよい」と表現します。

スペースパフォーマンス（スペパ）との違い

スペースパフォーマンス（スペパ）は、「空間対効果」のことで、限られた空間をいかに効率的に活用するかを示す言葉です。例えば、壁一面に一体化した壁面収納を備え付けることで収納スペースを増やしたり、1台2役のソファベッドを利用して部屋の家具を減らしたりすることは「スペパをよくする」と表現します。

タイムパフォーマンス（タイパ）の注目背景

近年では、スマートフォンなどのデジタル技術の発展やSNSの普及などが影響し、さまざまなコンテンツを時間や場所を問わず利用できるようになりました。その結果、「時間対効果を高め、より多くのコンテンツを利用したい」という意識が世間で浸透し始めているのです。例えば、切り抜き動画やショート動画などはタイパが意識されたコンテンツです。また、タイパを意識したサービスは、ビジネスにおいても重要視されており、業務の効率化や生産性の向上、売上拡大などが期待されています。

タイムパフォーマンス（タイパ）を重視する人の特徴

タイパを重視する人は、主に以下のような特徴があります。

タイムパフォーマンス（タイパ）を重視する人の行動

ここでは、タイパを重視する人の行動パターンについて「消費行動」と「ビジネスシーン」に分けて解説します。

消費行動

1.SNSで情報収集を行う

タイパを重視する人は、SNSを活用して情報収集を行います。理由は、気になる情報や流行のトレンドを手軽に効率よく探索でき、情報の取捨選択が容易だからです。

2.ネタバレ消費を好む

ネタバレ消費とは、コンテンツや商品、サービスなどの内容を事前に知った上で消費行動を行うことです。例えば、「気になる新作映画のあらすじを先に見てから映画を見に行く行為」や「新作ゲームの大まかなゲームフローや内容をインターネットで確認してから購入する行為」などが該当します。これは、「失敗したくない」「確実に満足したい」というZ世代の思考が影響しています。

3.「タグる」や「タブる」を実践する

「タグる」とは、SNSでハッシュタグ検索をすること、「タブる」とは、Instagramの「発見タブ」で検索することです。ハッシュタグ検索やレコメンド機能が搭載された発見タブでは、年齢・性別に限らず、ある特定の話題や同じ興味・関心を持つユーザーの投稿を効率的に検索できます。

ビジネスシーン

1.Web会議ツールを好む

Web会議ツールを活用することで時間や場所を問わず、遠隔での会話が可能です。対面で会話するための移動時間や交通費を削減できます。

2.ウェビナー受講を好む

ウェビナーとは「ウェブ」と「セミナー」を合わせた造語で、オンライン上で行うセミナーのことです。時間や場所を問わず、パソコンやスマートフォン、タブレット端末などでセミナーを受講できるメリットがあります。

3.タスクマネジメントを強く意識する

特にZ世代を含む若者は、社内にある既存のリソースを有効活用してタスク管理や無駄な業務の削減を意識する傾向にあります。それが結果的に業務の効率化や生産性の向上につながります。

タイムパフォーマンス（タイパ）を重視したマーケティング手法

ここでは、タイパを重視したマーケティング手法について3点解説します。

1.ショート動画コンテンツを活用する

SNSで企業用のアカウントを開設し、ショート動画を投稿するマーケティング手法は、近年多くの企業が実施しています。ショート動画を活用すれば、商品・サービスのPRや、社内の情報発信を効率化できます。また、凝った編集をする必要がないので、比較的簡単に動画を制作でき、コンスタントに投稿できるという点も魅力的です。

2.クイックコマースの視点で考える

クイックコマースは、即時配達サービスとも呼ばれますが、注文から数十分以内に日用品や食品が配達されるので、必要な時に必要なものを効率よく購入でき、スーパーやコンビニに直接出向くよりもタイパがよいです。

【具体例】

3.スキマ時間を有効活用させる

電車やバスなどで通勤・通学する方や外回り中の1時間休憩など、日常生活において「スキマ時間」は多いです。スキマ時間を有効活用できるような商品・サービスの提供は、マーケティングにとても効果的といえるでしょう。例えば、RIZAPが手がける「chocoZAP」は気軽にコンビニ感覚で立ち寄れる施設「コンビニジム」として全国に展開されており、注目を集めています。

タイムパフォーマンス（タイパ）を重視した商品・サービスの例

ここでは、タイパを重視した商品・サービスの例について3点解説します。

1.書籍の要約サービス：flier

（出典：flier）

flierとは、書籍の要約サービスです。出版社や著者のチェックを経た高品質な本の要約を1冊10分程度で読むことができます。音声再生にも対応しており、通勤や通学のスキマ時間でも利用しやすいサービスといえるでしょう。

2.ヘルシーや糖質に配慮した食事宅配サービス：nosh

（出典：nosh）

noshとは、管理栄養士とシェフによって監修されたヘルシーで糖質に配慮した食事の宅配サービスです。豊富な種類の食事が冷凍便で届けられるので、買い物にいく手間・時間などを節約できるタイパに優れたサービスといえるでしょう。

3.スキマバイト募集サービス ：タイミー

（出典：タイミー）

タイミーは、スキマ時間で働きたいユーザーと短時間でのアルバイトを募集する企業とをマッチングさせるアルバイト募集サービスです。企業側が求める人材の条件を設定して、その条件に合った働き手がマッチングする仕組みです。

タイムパフォーマンス（タイパ）を重視したマーケティングで自社の売上を向上させよう！

このページでは、「タイムパフォーマンス（タイパ）」に焦点を当て、その使い方、注目背景、重視する人の特徴・行動、タイパを重視した商品・サービス、マーケティング手法などについて解説しました。

タイパは、Z世代などの若者を中心に普及した言葉ですが、近年ではさまざまなビジネスシーンでも重視されています。本記事を参考に、タイパを重視したマーケティングや商品・サービスの展開を検討し、自社の売上向上を図ってみてはいかがでしょうか。

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