ブラックハットSEOとは?具体的な手口一覧を紹介!
自社でWebサイトを運営する際、Webマーケティングの施策の1つとしてSEOがあります。 SEOとは「Search Engine Optimization」の略で、検索エンジンで特定のキーワードを検索した際、自社で運用するWebサイトが検索上位に表示されるようにする対策のことです。 今回はSEO対策の1つでもあるブラックハットSEOに焦点を当て、概要や効果、具体的な施策、ペナルティなどをご紹介します。気になるポイントを一挙確認してしまいましょう。
ブラックハットSEOとは?
ブラックハットSEOとは、Googleが定めたガイドラインに沿わない悪質な方法で、自社が運営するWebサイトをGoogle検索順位上位に引き上げる手法です。
Google検索エンジンでは、基本的に質の高いWebサイトやページを検索順位上位に表示する傾向にあります。
この場合の「質の高いWebサイト」とは、ユーザーの利便性(UI/UX)を最優先に考慮されたWebサイトを意味します。
検索エンジンのアルゴリズム精度が低かった時代は、ブラックハットSEOが横行していました。
しかし、現在はその精度が上がり、ブラックハットSEOのほとんどが無効化、またはペナルティの対象となりました。
アルゴリズム精度が高まった理由は、以下のようなブラックハットSEOを取り締まるアップデートが定期的に行われるようになったからです。
アップデート名 | 概要 | 取り締まる内容 |
---|---|---|
①ペンギンアップデート | ブラックハットSEOを実施したWebサイトの検索順位を下げるアルゴリズム |
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②パンダアップデート | 低品質なWebサイトの検索順位を下げるアルゴリズム |
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SEOの概要について詳細を知りたい方は下記記事もご確認ください。網羅的にSEOの基礎を解説しています。
ブラックハットSEOの定義
ブラックハットSEOとは、検索エンジンのガイドラインに反する手法を用いて、不正に検索順位を操作しようとする行為です。具体的には、クローキングやキーワードスタッフィング、リンクファームの構築などが挙げられます。
そもそもGoogleのペナルティってどんなもの?
Googleペナルティには自動ペナルティと手動ペナルティ2種類あります。手動ペナルティの方がより影響が大きい傾向にあります。ブラックハットSEO施策など、ユーザーの利便性を損ねるサイトであると判断された場合、検索順位の悪化や、そもそも圏外のまま全く検索流入を獲得できなくなってしまう可能性もあります。
ブラックハットSEOのリスクと影響
ブラックハットSEOには大きなリスクが伴います。ここでは、その主なリスクと影響について解説します。
検索エンジンからのペナルティ
ブラックハットSEOを行うと、検索エンジンからペナルティを受ける可能性が高くなります。サイトが検索結果から除外されたり、大幅に順位を下げられたりすることで、集客力が大きく損なわれます。
ウェブサイトの評価低下
ブラックハットSEOによって不自然な被リンクを大量に獲得したり、コンテンツの質を無視したりすると、サイトの評価が下がります。ドメインオーソリティやページオーソリティの低下につながり、SEO対策が難しくなるでしょう。
ユーザーエクスペリエンスの悪化
ブラックハットSEOは、ユーザーにとって価値のないコンテンツを生み出します。キーワードの詰め込みや、見づらい隠しテキストなどは、ユーザーエクスペリエンスを悪化させ、離脱率の上昇やコンバージョン率の低下を招きます。
長期的なSEO戦略への悪影響
ブラックハットSEOは一時的な効果しかなく、長期的にはマイナスの影響が大きいです。ペナルティによって順位が大幅に下落し、回復に多くの時間とコストがかかります。長期的なSEO戦略を立てる上で、ブラックハットSEOは避けるべき手法だといえます。
ブラックハットSEOとホワイトハットSEOの違い
ここでは、ブラックハットSEOとホワイトハットSEOの違いについて解説します。
ブラックハットSEO | ホワイトハットSEO | |
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概要 | 悪質な方法でWebサイトやキーワードの検索順位を上昇させるSEOのこと | Googleが推奨するガイドラインに沿った正当な方法でWebサイトやキーワードの検索順位を上昇させるSEOのこと |
特徴 |
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結論、ブラックハットSEOとホワイトハットSEOの違いはGoogleが推奨するガイドラインに沿った施策かどうかです。
Googleが推奨するガイドラインには以下のようなものがあります。
ガイドラインには、ブラックハットSEOやホワイトハットSEOの具体的な施策方法やペナルティの概要などが書かれているため、ここで簡単に確認してしまいましょう。
Google検索エンジン最適化スターターガイド
Google検索エンジン最適化スターターガイドには、検索エンジンとユーザーの両方の利便性を考えたホワイトハットSEOの具体例が書かれています。
記事内の「コンテンツを最適化する」の項目では、初心者に必要な基礎知識を紹介しています。
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ウェブマスター向けガイドライン
ウェブマスター向けガイドラインは品質に関するガイドラインとも呼ばれ、ブラックハットSEOの手法やホワイトハットSEOの定義について紹介されています。
またWebサイトがGoogleに評価されやすくする方法やユーザーが利用しやすい良質なWebサイトについても書かれています。
ブラックハットSEOを避けるためだけの利用ではなく、SEO対策に欠かせない重要な情報が多数掲載されているため、必読するようにしましょう。
【ブラックハットSEOに該当する施策】
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【参考|品質に関するガイドライン】
ブラックハットSEOの具体的な施策とは?
ここからは、ブラックハットSEOの具体的な施策について解説します。
ブラックハットSEOには、以下のような施策があります。順を追って確認していきましょう。
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なおブラックハットSEOは、Googleの「品質に関するガイドライン」において、ペナルティの対象です。
施策を実施する前に、必ずガイドラインを確認するようにしましょう。
外部リンクの購入/被リンクの大量設置
ブラックハットSEOの1つとして、外部リンクの購入/被リンクの大量設置があります。
Googleでは、Webサイトに大量の被リンクが設置されていると、ユーザーや検索エンジンからの信頼性が増していると解釈され、検索順位が引き上がる仕組みになっています。
通常、被リンクは自力で増やせるものではありません。
しかし、中には月額◯万円で◯サイトの被リンクを販売する悪質な業者も存在します。こうした被リンクプログラムはブラックハットSEOの代表的な施策と言えますが、意味がないだけでなくペナルティを受け致命的な影響になりかねません。
引用:Google検索セントラル「リンクプログラム」
リンクファーム
リンクファームも、ブラックハットSEOの1つです。
リンクファームとは、相互リンク(2つのWebサイトでお互いにリンクし合うこと)を大量に行うことで被リンクを増やす施策です。主に自社で複数のWebサイトを運営し、相互リンクを確保します。こちらも被リンクプログラムと同じく、ペナルティを受け重大な影響に繋がる可能性がるため絶対にやめましょう。
コピーコンテンツ/コンテンツの自動生成
コピーコンテンツも、ブラックハットSEOの1つです。
コピーコンテンツとは、Webサイトを制作する際に、他サイトのレイアウトやコンテンツをコピーしたり、コピーした内容を編集し、あたかもオリジナルかのように偽られたコンテンツのことです。
前提として、他サイトを参考にすること自体はSEO対策として有効です。しかし文章の語尾を変えただけのものや内容が全く同じなど、コンテンツ内容が酷似していると、コピーコンテンツと判断され、検索順位が大幅に落ちてしまうため注意が必要です。
また自動生成されたコンテンツに対しても、Googleは手動ペナルティを課す可能性があります。自動生成されたコンテンツについては下記のように言及されています。
Google では、検索ランキングを操作することを目的としている、ユーザーの役に立たないコンテンツに対し、措置を取ることがあります。たとえば、次のようなものがこれに該当します。
・検索キーワードを含んでいるが、文章としては意味をなさないテキスト
・自動化されたツールで翻訳されたテキストが人間によるチェックや編集を経ず公開されたもの
・マルコフ連鎖などの自動処理によって生成されたテキスト
・自動化された類義語生成や難読化の手法を使用して生成されたテキスト
・Atom/RSS フィードや検索結果からの無断複製によって生成されたテキスト
・複数のウェブページからのコンテンツを、十分な付加価値を加えることなくつなぎ合わせたり組み合わせたりしたもの
引用:Google検索セントラル「コンテンツの自動生成」
隠しテキスト/隠しリンク
引用:Google検索セントラル「隠しテキストと隠しリンク」
隠しテキストやリンクとは、検索エンジンにだけ認識されるよう、テキストやリンクをHTMLに仕込むことです。
たとえば、ユーザーには判断できないような極小のフォントサイズで文章を書いたり、テキストリンクの色を背景色と同化させたり、CSSで文章と画像を重ねるなどの方法があります。
具体的には、下記のようなものが紹介されています。
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引用:Google検索セントラル「隠しテキストと隠しリンク」
ワードサラダ
引用:Google検索セントラル「無関係なキーワード」
ワードサラダとは、キーワードを不自然に詰め込んだ文章のことです。
たとえば、以下のような文章が該当します。
上記の文章は、文法的な間違いはありませんが、無理やりキーワードを詰め込んだせいか、読みづらく不自然です。
このような不自然な文章は、人間が読めばその不自然さに疑問を感じますが、従来の言語判定プログラムでは、これが意味不明だと認識することは難しかった時代がありました。
しかし、現代においては、Bertの導入など自然言語処理AIの発達に伴い、ワードサラダのブラックハットSEOの効果はほぼ期待できません。
スパムコメント
スパムコメントはブラックハットSEOの一種で、検索エンジンのランキングを不正に操作しようとする行為です。第三者のブログなどに関連性のないコメントやリンクを残すことで、自身のウェブサイトに対する被リンクを獲得しようとする行為は、Googleのガイドラインに違反するため、ペナルティのリスクがあります。
さらに、自社がスパムコメントの対象になると、ウェブサイトの品質が低下し、「低品質なコンテンツが存在する」「スパムによってユーザーに不快感を与える」と判断され、検索ランキングが下がる可能性があります。そのため、スパム対策ツールの導入やコメント欄を定期的に確認するなどの対策が必要です。
クローキング
引用:Google検索セントラル「クローキング」
クローキングも、ブラックハットSEOの1つです。
クローキングとは、アクセスしたユーザーごとに表示するHTMLの内容を変える施策です。
たとえば、検索エンジンがアクセスしにきた場合だけ、対策キーワードが大量に含まれるHTMLを表示することで検索エンジンからの評価を高めます。
現代においては、ペンギンアップデートの影響からその効果は薄くなりました。
また下記の引用文のように不正なリダイレクトによって検索エンジン向けの転送ページとユーザー向けの転送ページで分けることもクローキングの一種と考えられます。
引用:Google検索セントラル「不正なリダイレクト」
Javascriptや画像などを使用している場合に使用するクローキングもペナルティ対象?
Javascriptや画像などはクローラーがアクセスしづらいため、上手く内容を伝えられません。そのために内容を補足する形で検索エンジン向けに情報を表示することがあります。これについては、Googleが公式にそれぞれの説明の手法を解説しているので、こちらを参考にするようにしましょう。
画像 | alt属性タグで説明テキストを記述 |
---|---|
Javascript | <noscript>タグ内に同じコンテンツを記述 |
動画 | 動画の説明テキストをHTML内に記述する |
引用:Google検索セントラル「隠しテキストと隠しリンク」
キーワードスタッフィング
キーワードスタッフィングとは、特定のキーワードを不自然に大量に詰め込む手法です。コンテンツの質を無視して、キーワード密度を上げることで、検索順位を上げようとします。
低品質なコンテンツの量産
引用:Google検索セントラル「質の低いコンテンツ」
上記のように、低品質なコンテンツに対して、Googleは手動ペナルティを課すこともあります。もしも低品質なコンテンツと見なされてしまっている疑いがある場合は、下記4点を疑って見ましょう。
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過去には低品質なキュレーションサイトが検索上位を独占し、問題になったことがありました。医療系のジャンルであり、人々の健康や命にも直結しかねない状況にも関わらず低品質な内容のコンテンツが多くの流入を得ていたのです。れはいわゆるwelq問題として、日本では大きな問題となりました。この反省から日本だけで医療健康アップデートが行われ、低品質なキュレーションサイトは検索結果から排除される傾向が強まりました。
こうした低品質コンテンツを量産していく手法は現在ではブラックハットSEOと考えられ、ペナルティを受けることもあるので注意しましょう。
Welq問題については詳しくはこちらで解説しています。気になる方はぜひ参考にしてみてください。
ブラックハットSEOのペナルティ
もし意図的でなかったとしても、ブラックハットSEOを実施してしまった場合は以下のようなペナルティが課せられます。
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ブラックハットSEOに対するペナルティを受けると、該当したページはもちろん、Webサイト全体の評価が下がることがあります。
たとえば、検索結果が10位以内にあったコンテンツが100位圏外にされることも珍しくありません。
また、一度ペナルティを受けてしまうと、二度と解除されない可能性もあり、最悪の場合、ドメイン自体を変更せざるを得ない場合があるため注意が必要です。
ブラックハットSEOを避ける対策とホワイトハットSEOの実践方法
ブラックハットSEOを防ぐためには、適切な対策が必要です。ここでは、ブラックハットSEOへの対策について解説します。
ブラックハットSEOを見抜く方法
ブラックハットSEOを見抜くためには、不自然なキーワードの使用や、大量の被リンク、隠しテキストなどの兆候がないか確認することが重要です。競合サイトの分析を行い、不自然な部分がないかチェックしましょう。
ホワイトハットSEOへの移行手順
ブラックハットSEOからホワイトハットSEOへ移行するためには、不自然なリンクの削除や、キーワードスタッフィングの解消などを行う必要があります。コンテンツの質を高め、ユーザーにとって価値のある情報を提供することが重要です。
ペナルティを受けた場合の対処法
ペナルティを受けた場合は、まず原因を特定し、問題となる部分を速やかに改善することが求められます。検索エンジンに再審査リクエストを送り、ペナルティ解除に向けた取り組みを行いましょう。
ホワイトハットSEOの対策
持続可能なSEO対策を行うためには、ホワイトハットSEOが欠かせません。ここでは、ホワイトハットSEOの重要性について解説します。
ユーザーファーストのコンテンツ作成
ホワイトハットSEOでは、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供することが何よりも重要です。ユーザーのニーズを理解し、役立つ情報を発信することで、自然な形で検索順位の上昇につなげることができます。
適切なキーワード選定
ホワイトハットSEOでは、適切なキーワードを選定し、自然な形で記事に盛り込むことが求められます。ユーザーの検索意図を理解し、それに沿ったコンテンツを作成しましょう。
自然なリンク構築
ホワイトハットSEOでは、自然なリンク構築を心がけることが重要です。他サイトから自然にリンクされるような、価値のあるコンテンツを提供しましょう。また、ゲストポストなどを活用し、適切な範囲でリンク構築を行うことも効果的です。
モバイルフレンドリーなサイト設計
スマートフォンの普及に伴い、モバイルフレンドリーなサイト設計が求められています。レスポンシブデザインを採用し、スマートフォンでも見やすく、使いやすいサイトを構築しましょう。
検索エンジンのガイドラインとSEO
持続可能なSEO対策を行う上で、検索エンジンのガイドラインを理解し、それに沿った対策を行うことが重要です。
Google のウェブマスターガイドラインの概要
Googleのウェブマスターガイドラインは、検索エンジンに評価されるための見本を示したものです。ガイドラインに沿ったSEO対策を行うことで、ペナルティのリスクを避けながら、自然な形で検索順位を上げることができます。
ガイドラインに沿った SEO 対策の実践
ガイドラインに沿ったSEO対策を実践するためには、ユーザーファーストのコンテンツ作成、適切なキーワード選定、自然なリンク構築などが求められます。常にガイドラインを意識し、ホワイトハットSEOを心がけましょう。
検索アルゴリズムの変化に対応する方法
検索アルゴリズムは常に変化しています。これらの変化に対応するためには、検索エンジンの動向を注視し、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供し続けることが重要です。
ブラックハットSEOはペナルティの対象になるため注意しよう!
ブラックハットSEOは一時的な効果しかなく、長期的には大きなリスクを伴います。持続可能なSEO対策を行うためには、ホワイトハットSEOを実践し、ユーザーファーストのコンテンツ作成に努めることが何よりも重要です。
検索エンジンのガイドラインを理解し、それに沿った対策を行うことで、ペナルティのリスクを避けながら、自然な形で検索順位を上げることができるでしょう。
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