インプレッションシェアとは?損失率や改善方法をわかりやすく解説!
インプレッションシェアとは、広告の表示可能合計数に対して、実際に広告が表示された回数が占める割合のことを指します。広告の機会損失を防ぐために必ずチェックしておきたい要素の1つです。本記事では、インプレッションシェアについて詳しく解説するので、参考にしてみてください。
インプレッションシェアとは何か?
インプレッションシェアとは、広告の表示可能合計数に対して、実際に広告が表示された回数が占める割合のことを指します。広告の予算や入札単価を上げた際に、広告の表示回数がどの程度変化したかを把握するための指標として役立てられるでしょう。
計算式は、以下の通りです。
インプレッションシェア(%)=(実際の広告表示回数÷広告の表示可能合計数)×100 |
広告の表示可能合計数は、広告の品質やターゲットの設定方法など、さまざまな要素を考慮して推定されるのが基本です。例えば、広告の表示条件と合致したユーザーの検索行動によって特定のキーワードが1万回検索された場合、自社広告が4,000回表示されたのであれば、インプレッションシェアは40%とみなされます。
インプレッションシェアに影響を与える「予算」と「ランク」
広告の表示回数を決めるのは「予算」と「広告ランク」の2つの要素です。各要素を確認し、インプレッションシェアへの理解を深めましょう。
1日当たりの広告予算
予算とは、1日あたりの広告予算のことです。入札単価が100円、1日の広告予算が5,000円の場合、広告が50回表示された後は予算オーバーとなるため、広告が表示される機会があったとしても表示されなくなり、機会損失が生まれます。
こうした事態は、広告予算に限りがあり、キャンペーン構造を細かく分割して設定している場合に起きやすくなるため気を付けましょう。
広告ランク
広告ランクは、広告の品質と入札単価で決まります。そもそも広告ランクとは、競合広告との優劣をつけるための要素であり、ランクが上がれば広告が表示されやすくなるのが特徴です。
広告の品質は、ランディングページの利便性や広告の関連性、推定クリック率などによってスコア化されます。スコアを上げるのは容易ではないため、すぐに効果を出したい場合は入札単価を上げるのがおすすめです。
このように、予算と広告ランクの度合いによって広告の表示機会がどれくらい失われているのか把握する指標としては、次の項目で解説する「インプレッションシェア損失率」が役立ちます。
インプレッションシェア損失率も重要な指標
インプレッションシェア損失率とは、広告の表示可能機会に対して広告を表示できなかった割合のことを示します。広告が表示された回数の割合を表すインプレッションシェアとは、対の関係にあると言えるでしょう。例えば、インプレッションシェアが60%の場合、インプレッションシェア損失率は40%です。
損失率は、予算に関係する「インプレッションシェア損失率(予算)」と広告ランクに関係する「インプレッションシェア損失率(ランク)」の2つの指標があります。インプレッションシェアとの関係は、以下の計算式で算出が可能です。
インプレッションシェア=100%-(インプレッションシェア損失率(予算)+インプレッションシェア損失率(ランク)) |
ここでは、予算と広告ランクそれぞれのインプレッションシェア損失率について解説します。
インプレッションシェア損失率(予算)
予算に関わるインプレッションシェア損失率は、1日の広告予算が上限に達したために表示できなかった広告の割合を表します。十分な予算を確保できないにも関わらず、検索ボリュームの大きなキーワードを選ぶと、すぐに全予算がなくなるため、機会損失率も高くなるでしょう。予算の見直しなどによって対処する必要があります。
インプレッションシェア損失率(ランク)
広告ランクに関するインプレッションシェア損失率は、ランクが低いことによって広告を表示できなかった割合を示します。ランクが低いままだと、自社よりもランクが高い競合他社の広告の方が表示されやすくなるため、さらに損失率が上がる原因になるでしょう。定期的に損失率をチェックし、広告に改善すべき点がないか確認することが大切です。
インプレッションシェアのデータ表示方法
Google広告でインプレッションシェアのデータを表示する方法は、以下の通りです。
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検索広告の場合は、以下の3つの指標をチェックしてみましょう。
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特に、インプレッションシェア損失率は、広告が表示される可能性があったにも関わらず表示されなかった原因を特定するのに役立ちます。
インプレッションシェアの効果的な利用方法
前述の通り、インプレッションシェアは広告の機会損失を把握するための指標です。機会損失を抑えるためには、インプレッションシェアの数値を上げる必要がありますが、インプレッションシェア単独で上げれば良いというわけではありません。他の指標と組み合わせ、広告計画全体の効果を引き上げることが重要です。
ここでは、予算と広告ランクのインプレッションシェア損失率が高い場合の対策を紹介するので、機会損失を防ぐための参考にしてみてください。
インプレッションシェア損失率(予算)の数値が高い場合
インプレッションシェア損失率(予算)の数値が高いということは、1日あたりの予算を全て使い切っているために、広告を表示できる機会が十分あるにも関わらず、予算不足によって表示できなくなっていることを意味していると考えられるでしょう。
インプレッションシェア損失率を改善するには、以下のような対策があります。
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1日あたりの広告予算を増やせば、インプレッションシェア損失率は改善できます。もし、意図しない検索クエリからの流入が見られる場合は、除外キーワードなどを設定し、検索クエリを見直すのも効果的です。
また、配信するターゲットやエリア、配信デバイス、配信スケジュールを見直し、広告の表示機会を限定すると、予算を増やすことなくインプレッションシェア損失率が改善する可能性があります。ただし、見込み客の全体数が減少する原因にもなるため、慎重に対策を取り入れるようにしてください。
インプレッションシェア損失率(ランク)の数値が高い場合
インプレッションシェア損失率(ランク)の数値が高いということは、よりランクの高い競合他社の広告が優先的に表示されていることを表しています。改善するためには、以下の2つの方法を検討してみてください。
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最も即効性のある対策は、入札単価を上げることです。入札単価が上がれば、競合他社よりも自社広告の方が優先的に表示されるようになるのに加え、ページ上部での表示機会も増えます。
広告の品質を改善する場合は「広告文の見直し」「ランディングページの利便性の改善」「住所や電話番号など、ユーザーが必要な情報を広告表示オプションに追加する」といった方法が一般的です。広告の内容に応じて取り入れてみましょう
インプレッションシェアを活用して効果的な広告運用を目指そう
インプレッションシェアが低い状態が続くと、見込み客の獲得機会損失に繋がります。適切に広告を運用するためには、インプレッションシェアについて正しく理解し、日々変化する数値をチェックすることが大切です。
また、インプレッションシェアの確認だけでなく、他の指標も抜け漏れなく把握する必要があります。例えば、入札単価を上げてインプレッションシェアが改善しても、CPC(クリック単価)やCPA(顧客獲得単価)が大幅に上昇しているのであれば意味がありません。
常に変わり続けるさまざまなパラメーターを参考にし、機動的な運用を心がけるようにしましょう。株式会社ipeでは、広告運用やコンテンツマーケティングなどを含むデジタルマーケティングサービスを一貫体制で提供しております。広告運用でお困りの方は、お気軽に無料相談をご利用ください。
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