EDLPとは？戦略の意図や見たメリット・デメリット、事例を解説！

EDLPとは、「Everyday Low Price」の略で、商品・サービスを時間や店舗を問わずいつでも低価格で提供するという販売方針のことです。 今回は「EDLP」に焦点を当て、その概要や事業者側と消費者側から見たメリット・デメリット、成功させるコツ、事例などをご紹介します。気になるポイントを一挙確認しましょう。

EDLPとは？

EDLPとは、「Everyday Low Price」の略で、商品・サービスを時間や店舗を問わずいつでも低価格で提供するという販売方針のことです。EDLPを実施している店舗は、常に低価格を売りにしたサービスの展開を強みとしています。

EDLP・HILOとの違い

EDLPと反対の戦略に、HILO（High-Low Price）と呼ばれる戦略があります。通常とは異なる価格で特売品や付加価値を設定して集客を図り、目玉商品以外の商品購入を促進させる戦略です。通常価格よりも安いという観点から、集客に即効性があります。

しかし、通常より安い価格で値段を設定してしまうと、消費者は安くなるタイミングを見計らうようになってしまうので、長期的な売上向上には期待しにくい点がデメリットです。また、定価での購入率が下落してしまう可能性もあります。

EDLPのメリット

ここでは、EDLPのメリットについて事業者側と消費者側に分けて解説します。

事業者側のメリット

自店は常に低価格を売りにしているという事実を消費者に印象付けることで、競合店との差別化が図れます。また同時に、商品の調達・管理におけるリスク回避や、広告宣伝費の削減なども期待できます。

消費者側のメリット

消費者側のメリットは、時期や店舗を問わず、常に商品を低価格で購入できるという点です。お買い得感と安心感が生まれ、継続的に商品を購入しやすくなるでしょう。

EDLPのデメリット

ここでは、EDLPのデメリットについて事業者側と消費者側に分けて解説します。

事業者側のデメリット

EDLPの継続には、取引先との関係や日々変化する売上と在庫、発注状況などをリアルタイムで管理する必要があります。そのためのシステム構築には多額のコストがかかってしまうでしょう。また、EDLPの導入とHILOの継続、どちらが自店に適しているのかについてさまざまな観点から見極める必要があります。失敗すると大きな損害につながりかねないので、注意が必要です。

消費者側のデメリット

仮にEDLPを実施する店舗だとしても、全ての商品が競合店に比べて割安だとは言い切れません。5分先の店舗でさらに安く販売されているかもしれません。消費者は、複数の店舗の情報を収集し、欲しい商品の価格を比較・検討する必要があるでしょう。

EDLPを成功させるコツ

ここでは、EDLPを成功させるコツについて3点解説します。

1.ローコスト経営の徹底

徹底したコストの削減や仕入れ価格の交渉、サプライチェーンの最適化などを意識しながらローコスト経営の徹底を図りましょう。なお、ローコスト経営では、DX化による人件費の削減も考慮すると良いでしょう。

2.集客施策の工夫

EDLPでは集客に必要な広告を打ち出す必要性が減る一方、新規の顧客を獲得しにくいという欠点があります。新規の顧客を増やすためにも、Webマーケティングや、店舗アプリでセール情報やポイント情報の配信、SNSでの宣伝など集客の戦略を工夫する必要があるでしょう。

3.顧客の購入単価を上げる

EDLPで効果的に売上を上げるには、顧客単価を上げることが大切です。例えば、主力商品の関連商品を同時に購入してもらうことや、まとめ買いによる値下げ、上位商品の提案などの戦略が有効です。

EDLPを導入している企業の事例

ここでは、EDLPを導入している企業の事例2選について解説します。

1.業務スーパー

（出典：業務スーパー）

業務スーパーは、EDLPをコンセプトに運営するスーパーマーケットです。決まった曜日に特売日を設けることで、安定した集客を獲得しています。また、集客に必要な広告費を最小限に抑えることで、消費者が時間や店舗を問わずベストプライスで購入できることを強みにしています。

2.100円ショップ

（出典：ダイソー）

100円ショップはEDLPの代表例です。ダイソーやセリアなどは、常に均一価格で商品を提供しているので、消費者は時間や場所を問わず商品を安く購入できます。また、大量仕入れと大量販売、人件費削減、広告費を抑えるという戦略に大きな強みがあります。さらに、顧客の購入単価を上げる工夫として100円以外の上位商品の陳列・販売もされています。

EDLP戦略を実施して自社の売上拡大を図ろう！

このページでは、「EDLP」に焦点を当て、その概要や事業者側と消費者側から見たメリット・デメリット、成功させるコツ、事例などについて解説しました。

EDLP戦略を実施すれば、多くの顧客やリピーターを獲得でき、自社の売上向上につながるでしょう。また売上予測が立てやすくなるだけでなく、オペレーションコストを削減しやすいというメリットもあります。本記事でご紹介したEDLPの成功のコツを参考に自店舗でもEDLPの戦略を実施してみてはいかがでしょうか。

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