カニバリゼーションとは?デメリットや対策方法、戦略的な活用方法も解説!
カニバリゼーションとは、同じ企業内の商品やサービスで利益や売上を奪い合ってしまっている状況を指します。今回は「カニバリゼーション」に焦点を当て、その概要や事例、デメリット、対策方法、有効活用するメリット、SEOとの関連性などをご紹介します。気になるポイントを一挙確認しましょう。
カニバリゼーションとは?
カニバリゼーションとは、同じ企業内の商品やサービスで利益や売上を奪い合ってしまっている状況を指します。
カニバリゼーションの例
例えば、以下の2つの例を見ていきましょう。
1.ビール企業
あるビール企業は、既存製品である缶ビールより安い発泡酒の販売を始めました。当初は、缶ビール+発泡酒の売上を期待していましたが、ビールの顧客が発泡酒に流れてしまい、結果、缶ビールの売上が減少してしまったのです。
2.いきなりステーキ
「いきなりステーキ」は、その人気の高さから急速な店舗拡大を果たしました。しかし、1つの商圏に複数の店舗を展開してしまったせいで、自社で顧客を取り合ってしまうという事態が起きました。結果、自社内で売上を分散させてしまい、各店舗の売上が伸び悩んでしまったのです。
カニバリゼーションのデメリット
ここではデメリットについて3点解説します。
1.売上停滞・減少につながる
自社の新商品と既存商品との明確な差別化ができていないと、売上が分散してしまい、期待通りの売上にならない可能性があります。また、新商品の売上が好調でも、既存商品の売上が低下してしまえば、会社全体としての売上が減少する恐れもあるでしょう。
2.企業競争力が低下する
売上の減少は企業の競争力低下につながります。競争力が弱まり、新規参入を許してしまう可能性や既存顧客を略奪される可能性があります。
3.経営資源の浪費につながる
必要な経営資源を、自社内の競争に使用してしまっては本末転倒です。既存の商品やサービスにかけたコストが無駄になるだけでなく、事態改善のためにさらなる経営資源の浪費も考えられます。
カニバリゼーションの対策方法
ここでは対策方法について3点解説します。
1.ターゲット層を差別化する
まずは新商品や新サービスのターゲット層を、既存商品・サービスと差別化しましょう。カニバリゼーションはターゲット層が類似する商品やサービスが複数ある場合に起きやすいからです。
2.自社内で意思や情報の共有を徹底する
類似商品やサービスが自社内にあるにもかかわらず、新商品・サービスを販売することは避けましょう。必ずチームで連携して意思や情報の共有を徹底しましょう。
3.コストバランスを調整する
新規・既存事業のコストバランスの調整も重要です。各事業の収益性を考慮しつつ、成長力の高い事業に尽力しましょう。特にターゲット層を見直した新規事業へは、今後の期待を込めて多めの経営資源を割り当てると良いでしょう。
カニバリゼーションはその扱い方次第でメリットになる可能性もある
ここまで、主にカニバリゼーションのデメリットについて解説してきましたが、戦略的にカニバリゼーションを扱うことで事業の成長や売上向上につながる可能性もあります。
戦略的カニバリゼーションとは?
戦略的カニバリゼーションとは、企業のさらなる成長や売上向上を目的とし、意図的にカニバリゼーションを起こすことです。市場のシェアを自社の商品やサービスで埋め尽くすことで、新規や競合の参入を阻むというメリットがあります。
例えば、トヨタ自動車は同じ地域内に「トヨタ、カローラ、レクサス、トヨペット、ネッツ」の5つの販売店を展開する戦略をとっています。競合が入り込む隙を与えないだけでなく、あえてディーラー同士で競わせることで各店舗の売上やサービスの向上を図っています。
しかし、競争がなくなることが原因で市場が硬直化し、自社の売上が停滞する可能性もあるので、臨機応変な対応が求められるでしょう。
カニバリゼーションはSEOでも起きる!?
SEOにおけるカニバリゼーションとは、同じ対策キーワードで複数の記事を書いてしまい、検索エンジンからの評価を分散させてしまう状況です。複数の記事が検索順位上位に表示されれば問題ないのではと考える方もいるかと思いますが、評価が複数に分散してしまっているので検索順位1位を獲得しづらい状況になってしまっているのです。
改善を検討する場合、例えば、以下のような対策が必要になるでしょう。
特に「SEOの内部対策」が効果的です。ぜひ試してみてください。
原因 | 対策方法 |
---|---|
1.複数の記事のタイトルが酷似している | タイトルを似て非なるものに変更する |
2.コンテンツが似ている記事が複数存在する | 検索エンジンから特に評価されたい記事を選び、内部リンクを設置。コンテンツの質を向上させる |
3.コンテンツが全く同じ記事が複数存在する(重複コンテンツ) | noindexなどで、検索エンジンから評価される記事を1つに統一する |
カニバリゼーション対策としてターゲット層の差別化や自社内の情報共有を徹底しよう!
このページでは、「カニバリゼーション」に焦点を当て、その概要や事例、デメリット、対策方法、有効活用するメリット、SEOとの関連性などについて解説しました。
カニバリゼーションは、自社の売上停滞・減少や経営資源の浪費につながります。もし起きてしまった場合は、ターゲット層やアプローチ方法の差別化を検討しましょう。しかし、一概に悪いものとは言い切れません。市場戦略として有効活用できれば、自社の売上の向上やさらなる成長につながる可能性もあります。状況を見ながら、戦略的に取り組んでみても良いでしょう。
なおカニバリゼーションはSEOでも起きます。株式企業ipeではSEOでの大手クライアント実績も多数ありますので、対策方法についてお困りの方やさらに詳しく知りたいという方は、ぜひ一度弊社にご相談ください。
SEOに関するご相談があれば、ぜひipe(アイプ)へご相談ください。