Adobe Fireflyとは、オリジナル画像を自動生成できるAIツールのことです。この記事ではAdobe Fireflyにおける著作権と商用利用の可否、使い方、料金プランなどを紹介します。Adobe Fireflyを活用するための参考にしてみてください。

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Adobe Fireflyとは？

Adobe Fireflyとは、Adobe製品に新しく搭載される画像生成AIのことです。テキストを入力するだけでイメージした画像を生成できることから、クリエイターの業務負担の大幅改善を期待されています。

そもそも生成AIとは？

生成AIは、人工知能（AI）の一種に分類されます。従来のAIと異なる点は、データ学習によってゼロから文章や画像、動画、音声などを生み出せるところです。例えば、チャットボットのChatGPTが生成AIの有名な事例として挙げられるでしょう。生成AIは日々進化しており、今後もさまざまな分野での活躍が見込まれています。

ベータ版から製品版へ

2023年9月13日、約6ヶ月間に渡るベータ版期間を経て、Adobe Fireflyの製品版リリースが公式より発表されました。製品版では商用利用が可能となったため、クリエイターを中心に高い注目を集めています。

また、Photoshop、 Illustrator、Adobe Expressなどのアプリでも、生成AIを機能が正式に実装され、活用できるようになりました。

Adobe Fireflyが注目される理由

生成AIは、テキストを自動生成するチャットボット・ChatGPTの登場によって世界的な評判を集めるようになりました。AI技術は、これまでもビジネスシーンで活用されてきましたが、生成AIは従来のAIを上回る活躍が期待されています。

しかし、生成AIについては著作権などの問題が常に議論されており、使い方によってはトラブルの種になる可能性もゼロではありません。

一方で、Adobe Fireflyは商用利用が可能であると明確に表示しています。生成AIならではの問題を回避し、安心してビジネスシーンでも活用できるため、高い注目度を得ることになりました。

Adobe Fireflyの著作権対応と商業利用

Adobe Fireflyの利用に関しては、著作権の問題が気になる方も多いのではないでしょうか。そこで、ここでは著作権対応と商用利用について詳しく解説します。

Adobe Fireflyの学習データの取得先

生成AIの著作権問題は、他者が著作権を有するデータをAIが学習元データとして使うことによって生じます。著作権の侵害を避けるため、Adobe Fireflyの学習データの取得先は以下のように明示されています。

Adobe Fireflyの初代モデルは、Adobe Stockの画像、一般に公開されているライセンスコンテンツ、著作権が失効しているパブリックドメインコンテンツでトレーニングされており、画像とテキスト効果に焦点を当て商用利用の際も安全性を考慮したコンテンツを生成するように設計されています。

引用元：アドビ「Adobe Fireflyの一般提供開始と「Adobe Firefly web版」を発表」

このように生成AIは安心して使えるデータのみを取得しているため、著作権侵害の恐れはないでしょう。

商業利用に対する様々な配慮

AIによって生成される画像は、暴力的表現や差別的表現をしないようにポリティカルコレクトネスへの配慮が取り入れられています。また、生成したコンテンツにはコンテンツクレデンシャル機能が含まれています。

コンテンツクレデンシャルとは、コンテンツの名前や日付、生成に使用されたツール、編集内容などを示したデジタルコンテンツの表示ラベルのようなものです。このように、著作権・商用利用においてさまざまな工夫が凝らされているため、企業側も安心してAdobe Fireflyを活用できるでしょう。

Adobe Fireflyでどんな事ができるのか

Adobe Fireflyのメイン機能は、テキストの指示によって画像を生成する機能です。同じテキストで、再配色や塗りつぶし、効果付けといった画像の加工もできます。また、今後は以下の機能が追加される予定です。

参照：Adobe Firefly公式サイト

上記以外には、Googleが提供する対話型AI「Google Bard」との連携も発表されています。将来的にGoogle Bardからテキストや画像を生成できるようになるため、生成AIがより身近になることが予想されるでしょう。

Adobe Fireflyの使い方

まずは、Adobe Fireflyの公式サイトにアクセスし「無料で始める」をクリックします。

Adobeアカウントを保有している場合はログインし、保有していない場合は新規アカウントを作成してください。アカウントにログインしたら、テキスト入力スペースに作成したい画像の指示を出します。

数十秒後、指示に基づいた画像候補が画面上に生成されます。

生成された画像がイメージと合致しなければ、再度テキスト入力で指示を出しましょう。画像をダウンロードしたい場合は、画像の右上をクリックし、ダウンロードを選択します。

画像に対する注意画面が表示されたら「続行」を選択します。無事にダウンロードが完了すれば、画像を利用できるようになります。

Adobe Fireflyの料金

Adobe Fireflyの利用にあたっては、料金が気になる方も多いでしょう。そこで、ここでは具体的な料金プランについて紹介します。

Adobe Fireflyは無料でも使用可能

Adobe Fireflyは無料でも利用できますが、機能の使用回数に制限があります。また、有料プランの場合は契約したプランの内容によって使用上限が異なるため、事前に確認しておきましょう。最初に無料でAdobe Fireflyを試し、必要に応じて有料プランを選択するのがおすすめです。

Adobe Fireflyのクレジットシステム

Adobe Fireflyでは、クレジットシステムを採用しています。「生成再配色」や「生成塗りつぶし」など、生成AIの機能を使用するごとに1クレジットを消費する仕組みです。プランごとに設定された月々のクレジット数を確認しましょう。

クレジット数は毎月リセットされるため、1ヶ月で使いきれなくても翌月に繰り越して貯めることはできません。なお、2023年11月1日まで、有料プランのユーザーであればクレジット数に関係なく生成AI機能を利用できます。

クレジットを使い切った場合の対応

有料ユーザーは、クレジットを消費しきっても無制限で生成AI機能の利用が可能です。ただし、クレジットが無くなるとスマホの通信制限のように生成速度に制限がかかるため、生成が完了するまで通常より長い時間を要することになります。

無料ユーザーは、クレジットが0になると画像の生成ができなくなるため注意しましょう。なお、クレジットは100クレジット680円で追加購入できます。

Adobe Fireflyに関するよくある質問

プロンプトとはなんですか？

プロンプトとは、直訳すると「促す」という意味を持つ言葉です。AIでは、ユーザーがテキストで質問や指示を出すことを指します。

例えば「海で泳ぐイルカの画像が欲しい」と考えて、Adobe Fireflyのテキスト入力スペースに「イルカ　泳ぐ　海」と記入して画像を生成した場合は「イルカ　泳ぐ　海」がプロンプトに該当します。

Adobe Fireflyは日本語対応ですか？

Adobe Firefly web版では、2023年7月12日から日本語によるプロンプト入力のサポートを開始しました。ユーザーインターフェイスも日本語に対応しているため、日本語でも問題なく使用できます。

今後もユーザーのフィードバックを元に改良を重ねることが明示されていますので、さらに使い勝手のよいツールへの進化を期待できるでしょう。

Adobe Fireflyは無料で使えますか？

Adobe Fireflyは、無料で利用できます。ただし、無料プランには使用回数の制限があり、クレジットを使い切ると画像の生成ができなくなる点には気を付けましょう。また、有料プランは契約したプランによって使用上限が定められていますので、確認してから選択するようにしてください。

Adobe FireflyはSEOに活用できますか？

適切な画像の使用は検索エンジンの評価対象となるため、SEO対策として有効だと考えられます。特に、オリジナル画像の使用やコンテンツの内容に合わせた画像の使用は、高評価に繋がるでしょう。Adobe Fireflyは、検索エンジンから高い評価を獲得できる画像を効率的に用意したい時に活躍してくれます。

生成AIは活用すれば業務を効率化できる

Adobe Fireflyは、他者の著作権を侵害せず、安心して商用利用できる画像をAIによって自動生成できるところが魅力です。Photoshop、 Illustratorなどのアプリでも使えるため、クリエイターの業務負担を軽減するのに役立てられます。

しかし、Adobe Fireflyや生成AIについては、まだ分からないことも多いのではないでしょうか。そのような場合は、専門家へのご相談をご検討ください。