2021年11月17日 -

UI/UXとは?それぞれの意味・違いやデザインを改善するコツを解説

Webサイトやアプリなどのデザイン設計で意識すべきなのが、UI/UXです。一括りにされることが多いものの、UIとUXのそれぞれの意味は異なり、UIはサービスとユーザーをつなぐ「接点」で、UXは、サービスを通してユーザーが得られる「体験」を表しています。この記事では、UIとUXの意味・違いをご紹介しながら、既存のデザインを改善するコツを解説します。

UI/UXとは

Webサイトやアプリなどでユーザーの目を引いて商品やサービスの売り上げや価値を高めるためには、UI/UXが欠かせません。しかし、正しくUI/UXのことを理解していなければ、思ったような成果は出ないでしょう。UI/UXと表されることは多いものの、実はUIとUXは別物です。UIとUXそれぞれの意味を説明しながら、2つの関係性について解説します。

UI(ユーザーインターフェース)

UIはUser Interfaceの略称で、インターフェースは「接点」という意味です。つまり、UIはユーザーとモノ(デバイス)の接点である「メディア(媒体)」を指しています。Webサイトでいえば、サイトのデザインやフォントなどのユーザーの目に触れる媒体すべてがUIであるということです。

UX(ユーザーエクスペリエンス)

UXはUser experienceの略称で、ユーザーが商品やサービスを通して得られるすべての体験のことです。UXの対象となる範囲は広く、「見やすさ」「わかりやすさ」「使いやすさ」を意味するUIも含まれています。Webサイトでは商品のクオリティの高さ、丁寧な対応、デザインがキレイといったものがUXに当てはまります。

UIとUXの関係性

先述した通りUIとUXは別物ですが、よいUXのためにはよいUIが必要です。ただし、UIはUXを高める要素の1つであり、よいUIを内包していればUXもよいものとは限りません。サイトの操作性や視認性、利便性がよければ、商品・サービスの売り上げや価値は向上します。しかし、ページの読み込みに時間がかかったりコンテンツの質が悪かったりすると、ユーザーは満足する体験を得られず、売り上げや価値の向上にはつながりにくいでしょう。

ユーザーに求められるWebサイトやアプリを開発する上で最も重要なのは、UXを意識することです。UXを高めるときにはUIの向上のみにこだわらず、ユーザーに購入や資料請求などのアクションを起こしてもらうためにはどのような感情を喚起させるべきかを考慮するようにしましょう。

UX改善はSEO対策で重要な方法

UXを向上させることは、SEO対策としても有効な方法です。Googleは「ユーザー エクスペリエンスの質の最適化は、ウェブのあらゆるサイトにとっての長期的な成功の秘訣」として、2021年6月にページエクスペリエンスアップデートを開始しました。段階的に「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」を、表示順位の決定要因に追加しています。「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」には、ページの読み込み速度を測る「LCP」、インタラクティブ性を測る「FID」、視覚的な安定性を測る「CLS」の3つの指標があります。つまり、これらはUXを評価する指標です。SEO対策をするうえで、UXを向上することが必要不可欠になります。

UI/UXデザインとは

UXデザインは、UIを通してユーザー体験(UX)を設計することです。特にECサイトにおいては、UI/UXデザインが売り上げに直結します。そのため、ECサイトは誰でも簡単に買い物ができるサイトを設計する必要があります。

UIデザインの範囲では、商品の写真が見やすいか、商品の情報がわかりやすく表示されているかなどのほか、テキスト読み上げ機能や色覚異常の方でも見やすい色使いなども考慮しましょう。UXデザインでは、サイトの使い勝手だけではなく、商品選びから購入までのスムーズさや会員登録の手順の簡単さなどを考慮して、ユーザー体験の向上を目指しましょう。

ユーザーに支持されるUI/UXデザインを設計するには

UI/UXデザインでは、ユーザーに支持されるデザインをすることが最も重要なポイントです。それを達成するためには、「UXハニカム」を参考にしましょう。2004年にピーター・モービル氏が提唱した「UXハニカム」は、ユーザーにとっての価値(Valuable)を中心に、6つのユーザーエクスペリエンスを構成する要素を表したハニカム構造です。6つの要素すべてが成立することで、ユーザーにとって価値ある UX が提供できるとしています。ユーザーに支持されるUI/UXデザインのためにどのようなことを実践するべきか、6つの要素についてご紹介します。

① 好ましいか(Desirable)
② 探しやすいか(Findable)
③ 役に立つか(Useful)
④ アクセスしやすいか(Accessible)
⑤ 信頼できるか(Credible)
⑥ 使いやすいか(Usable)

① 好ましいか(Desirable)

ユーザーに行動を喚起させるためには、独自性のあるデザインだけでなく、ターゲットの趣味・趣向を加味した魅力的なデザインであることも重要です。ユーザーが好ましいと思えるイメージやブランドが形成されているか、デザインを見直しましょう。

② 探しやすいか(Findable)

ユーザーが求めているコンテンツへスムーズに辿り着けるかを見直します。サイト内に必要な情報が掲載されていても、ユーザーが移動できなければUXは向上されません。また、「検索エンジンからの見つけやすさ」も意識したSEO対策ができているかも見直しましょう。

③ 役に立つか(Useful)

ユーザーにとっての役に立つサイトは、ニーズに応えられる情報や行動ができるサイトです。提供する情報や体験はユーザーの役に立つものかどうか、ユーザーのニーズを調査・分析したうえで、サイトの有用性を見直しましょう。

④ アクセスしやすいか(Accessible)

サイトに訪れるユーザーの中には、障害者や高齢者などもいます。文字や色使いを見やすくしたり音声読み上げ機能をつけたりして、誰でも利用できるサイト環境が整っているかを見直しましょう。

⑤ 信頼できるか(Credible)

ユーザーが必要としている情報に信頼性や信憑性がなければ、ユーザーにとっては支持できるサイトになり得ません。企業情報や情報発信元、プライバシーポリシーなどを明記し、記載された情報が正確で安心できるものとなっているか見直しましょう。

⑥ Usable(使いやすいか)

サイトを通してユーザーが価値ある体験をするためには、ストレスなく利用できる環境を整えておくことが重要です。直観的に操作できる設計か、マルチデバイスに対応しているかなど、ユーザビリティの高い画面設計・機能・デザインが実現できているか見直しましょう。

UI/UXデザインが重要なページ

Webサイトで特にUI/UXデザインが重要なページは以下の7つです。どのような点に配慮してデザインすべきかをご紹介します。

サイト全体/フォーム/CTA(CVエリア)/ECサイト/採用サイト・採用ページ/404エラーページ/LP(ランディングページ)

サイト全体

SEO対策としても効果が見込めるUI/UXデザインは、特定のページだけでなくサイト全体に施すべきです。目立つ見出しや読みやすいフォントサイズなどで見やすいように設計しましょう。目次やサイトマップなどで使いやすさに配慮することも大切です。

フォーム

申し込みフォームやお問い合わせフォームなどが使いにくいサイトは、ユーザーに支持されづらくなります。フォームを改善するには、入力事項をできるだけ少なくしたり、郵便番号から住所を自動で反映したりしてユーザーの手間を省くことが重要です。

CTA(CVエリア)

CTAは「Call To Action」の略で行動喚起という意味を持ち、LPやECサイトなどでユーザーに起こしてもらいたい行動を促す箇所のことです。購入・申し込みボタンがクリックできることを伝えるために、目立つデザインや押せることが分かるボタンのデザインを施しましょう。

ECサイト

サイト上で購入までを完了させるECサイトでは、わかりやすく使いやすいデザインが必要です。ユーザーが必要な情報がわかりにくくならないよう、商品購入に至るまでの流れを簡潔にして、組み込む機能を厳選しましょう。

採用サイト・採用ページ

採用サイトでは、採用したい人材に響くコンセプトやデザインが鍵になります。「求める人物像」に刺さるメッセージやデザインが何かを考慮して設計しましょう。また、「求める人物像」はユーザーにとっても必要な情報になるため、できるだけ詳細に設定するとよいです。

404エラーページ

削除されたページや誤ったURLのページは、「404エラー(404 Not Found)」と表示されます。ページ自体が存在しなくても、ユーザーの混乱を招かないようにサイトのデザインと合わせ、よく利用するページに誘導すると使いやすいサイトにしましょう。

LP(ランディングページ)

LPはリスティング広告やバナー広告から最初にユーザーが訪問するページです。商品購入や資料請求などの行動を促すことを目的としています。LPでは行動までに必要な情報を整理して、見やすく離脱されないページを目指しましょう。

UI/UXデザインを改善するコツ

UXデザインはユーザーを第一に考えるデザインであり、従来とは異なる観点やスキルが必要になってきます。UI/UXデザインを改善するためのコツをご紹介します。

目的とゴールを明確にする

商品やサービス、サイトが誰に向けた何のために存在しているのか、目的を明確にすると、どんなUI/UXデザインを実装すべきかが見えてきます。あくまでユーザーが主役のUI/UXデザインを自社の都合で設計しないように注意しましょう。また、サイトのゴールも明確にすることも重要です。商品やサービスの売り上げを上げたいのか、サイトの閲覧数を増やしたいのかなども明確にしておきましょう。

ユーザーの使用イメージを検証する

ユーザーを主体とするUI/UXデザインでは、ユーザーが使用する場面を検証することが大切です。ユーザーが抱えている悩みや置かれている状況、興味・関心を想像し、ユーザーのニーズを明確にしましょう。また、ユーザーテストやGoogle Analyticsによる動向分析もニーズを理解するうえで有効な手段です。使用イメージが実際に検証できれば、自ずと課題や問題点が見つかります。

競合と比較する

自社の商品やサービスと類似する競合のサイトと比較すると、UI/UXデザインの改善点が見えてくることもあります。どのようなUI/UXデザインが施されているか自社のサイトと比べてみましょう。競合よりも優れたUI/UXデザインにするにはどんな工夫が必要か、改善策が顕在化してくるはずです。

UI/UXを改善するUCDの考え方

「ユーザー中心設計」を意味するUCDは、ユーザーの目的やニーズを分析してデザインをし、ユーザー目線での検証を重ねながらUIを作り上げるプロセスのことです。UCDの4つの過程を経ることで、UI/UXを改善できます。

Step.1 ユーザーモデルの定義
Step.2 目的・課題の定義
Step.3 画面デザイン設計、プロトタイプ開発
Step.4 ユーザー評価

Step.1 ユーザーモデルの定義

まず、「誰が」「どのような環境で」「何を使って」サイトを利用するかを定義します。ユーザー調査やブレインストーミングなどを用いて、ターゲットの情報を収集・分析します。同時に自社商品・サービスの特徴や競合、市場、システム環境なども分析しておくと、ターゲットや自社商品・サービスが置かれている環境が明確になるでしょう。

Step.2 目的・課題の定義

Webサイトを通してユーザーが解決したい課題や利用する目的を調査し、ユーザーの行動や心理を具体化させていきます。まとめた行動シナリオから、ユーザーニーズに近い画面を設計しましょう。一般消費者向けのサイトではユーザーモデルも課題・目的も豊富なため、多くの行動シナリオを設計に反映させることが必要です。

Step.3 画面デザイン設計、プロトタイプ開発

明確化したユーザーモデルと目的・課題、行動シナリオをもとに、UIに最適な画面デザインの設計とプロトタイプの開発をする過程です。コンセプトを定義してサイトに必要な配置を検討し、UI設計・プロトタイプ開発を行います。ユーザーニーズに応じるためにはコンセプトを制作関係者間で共有し、画面設計の方向性やユーザーに提供するゴールを統一化させましょう。

Step.4 ユーザー評価

最後に、開発したプロトタイプをユーザーテストやヒューリスティック調査、A/Bテストなどの手法により、ユーザー目線で評価します。定義した目的が達成できるかを基準にするだけでなく、ユーザーテストにより洗い出された画面設計における問題のフィードバックもこの過程で行います。

UI/UXの向上でユーザーから選ばれるサービスに

ユーザー目線を第一に考えるUI/UXは、商品・サービスの価値や売り上げを高めるために欠かせません。ユーザーとの接点であるUIはユーザーの体験であるUXは別物ですが、優れたUIを内包する優れたUXこそが、ユーザーから選ばれるサービスとなるポイントです。SEO対策としても効果的なUI/UXの意味や違い、目的を理解し、意識してデザインを設計・改善していきましょう。