リスキリングとは?注目理由やメリット、導入ステップから補助金について解説!
リスキリングとは、技術革新やビジネスモデルの変化に対応し、今後業務で必要になるであろう新しいスキルや知識を習得すること・または従業員に習得させるように企業で実施する施策のことです。今回は「リスキリング」に焦点を当て、その概要や注目理由、導入メリット・デメリット、導入ステップ、注意点、補助金などをご紹介します。気になるポイントを一挙確認しましょう。
リスキリングとは?
リスキリングとは、技術革新やビジネスモデルの変化に対応し、今後業務で必要になるであろう新しいスキルや知識を習得すること・または従業員に習得させるように企業で実施する施策のことです。
リカレント教育との違い
リカレント教育とは、各々に必要なタイミングで必要なスキルや知識を身につける教育を受けるために既存の仕事から離れ、また仕事に戻るという作業を繰り返す施策です。業務と並行しながら習得するリスキリングとは異なり、一旦仕事を離脱して教育機関で学習し直します。
リスキリング | リカレント教育 |
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企業が戦略的に従業員にスキルやノウハウの獲得を促す(企業主眼) | 個人のタイミングで学習に注力し、スキルやノウハウの獲得を目指す(個人主眼) |
アンラーニングとの違い
アンラーニングとは、既存仕事のルーティンや信念を一旦棄却し、新しいスキルや知識を取り入れることです。保有するスキルや知識のうち有効でなくなったものを捨て、代わりに新しいスキルや知識を取り込みます。
リスキリング | アンラーニング |
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業務で必要になるかもしれない新しいスキルや知識を習得する(既存のスキルや知識を必ずしも捨てるとは限らない) | 不要になったスキルや知識を捨て、新しいスキルや知識を習得する |
リスキリングが注目されている理由
リスキリングが注目されるようになった主な理由は、DXの加速です。DXとは、企業がビッグデータやAI、IoTなどのデジタル技術を活用して、業務プロセスや製品・サービス、ビジネスモデルそのものを変革するとともに、組織や風土なども改革し、競争上の優位性を確立することです。市場の変化が激しく、要求されるスキルや知識も変動しやすい情報化社会で臨機応変に対応すべく、多くの企業がリスキリングの導入を検討しています。
リスキリングを導入するメリット
ここでは、企業がリスキリングを導入するメリットについて4点解説します。
1.DXに関する人材不足に対応できる
今後、DXに関連した職種は人材不足が予測されています。リスキリングを行い、内部の人材に必要なスキルや知識を習得してもらうことは人材不足の解消につながります。
2.エンゲージメントや生産性の向上につながる
従業員に学びの機会を提供し、キャリア形成を支援することは、従業員エンゲージメントの向上につながります。同時に生産性も向上し、企業の業績アップにも貢献するでしょう。
3.自律型人材を育成できる
リスキリングが浸透すれば、自分で新しいスキルや知識を獲得しようという風土が社内に生まれます。内部に自律型人材が増えれば、イノベーティブな組織へと変革できるでしょう。
4.社内業務に精通した人材を即戦力にできる
内部で時間をかけず、必要なときに必要な分の外部人材を採用する選択肢もありますが、既存事業や社内の仕事の進め方などに馴染むまでに時間を要します。内部の従業員の場合は、すでに社内業務に精通しているので、即戦力として新しく身に付けたスキルやノウハウを既存事業で活かせます。
リスキリングを導入するデメリット
ここでは、デメリットについて3点解説します。
1.導入の負担が大きい
リスキリングは、必要なスキルや知識を学ばせるための環境整備が必要です。また、就業時間内に行うことが推奨されるので、既存事業に充てていた時間の圧迫が考えられます。導入する際は、それぞれ検討する必要があるでしょう。
2.従業員のモチベーション維持が難しい
どんなに優秀な人材でも、新しいスキルや知識を習得する際は時間とストレスがかかります。習得速度も従業員ごとに個人差があるので、従業員のモチベーション維持の工夫が必要です。
3.費用がかかる
リスキリングを実施する際、内部にスキルや知識に精通した人材がいない場合、外部の専門家やコンサルタントに依頼するかと思いますが、その際に高額の費用がかかるケースがあります。
リスキリングを導入する際の5ステップ
ここでは、リスキリングを導入する際の5ステップについて解説します。
1.習得すべきスキルや知識を決定する
企業の特徴や目標ごとに必要なスキルや知識は異なります。まず始めに、業績や事業内容などのデータを参考にしながら、リスキリングで従業員に何を習得させるべきかを決定しましょう。
2.プログラムを考える
次に、従業員が効率よくスキルや知識を習得できそうなプログラムを考えましょう。会社や従業員ごとに最適なプログラムは異なります。プログラムの構成や順番も意識しましょう。
3.活用するコンテンツを決定する
プログラムの構成や順番を元に、活用するコンテンツを決定しましょう。運用方法や予算に合わせて選択する必要があります。
【例】
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4.各従業員に取り組ませる
次に、各従業員に実際にプログラムを取り組ませましょう。取り組む時間や場所は自由ですが、就業時間外の実施は避けましょう。従業員の不満を高めて、学習へのモチベーションが低下する恐れがあります。適宜、従業員に意見を聞きながらプログラムを進めましょう。
5.習得したスキル・知識を実務で活用する
習得したスキル・知識を実務で活かしてもらいましょう。社内で試せる既存事業がある場合は、実践してもらう機会を設けてみてください。
リスキリングをする際の注意点
ここではリスキリングをする際の注意点について2点解説します。
1.取り組みやすい環境をつくる
リスキリングに取り組みやすい制度や仕組みをつくるには、社内全体での理解や環境整備が必要です。実施する目的を明確にし、対象者への協力体制を図りましょう。
2.従業員の自発性を尊重する
新しいスキルや知識の習得には時間とストレスがかかりがちです。従業員の自発性を尊重し、これからのキャリアプランに適しているかを考慮してあげましょう。
DXリスキリング補助金とは?
実は、DX推進の観点から「DXリスキリング助成金」という仕組みが存在します。DXリスキリング助成金とは、東京都が管轄し、都内の中小企業または個人事業主を助成対象者とする助成金です。民間の教育機関等が提供するDXに関する職業訓練を実施する際にかかる必要経費を財団が助成してくれます。令和5年度の申請期間は、令和5年4月1日(土)~令和6年2月29日(木)です。
【支給条件】
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(引用:DXリスキリング助成金|公益財団法人・東京しごと財団)
助成額 | 上限額 |
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助成対象経費の3分の2 | 64万円/社・年度 |
リスキリングでDXに対応した人材育成を実行し、自社の体制を整えよう!
このページでは、「リスキリング」に焦点を当て、その概要や注目理由、導入メリット・デメリット、導入ステップ、注意点、補助金などについて解説しました。
ビジネスモデルの変化や働き方の変化が早い情報化社会では、リスキリングの導入が重要視され始めています。企業や従業員ごとに実施すべき内容は異なります。企業が主体となり、リスキリングを実施する理由や実施の流れなどについて、従業員にその必要性を伝える必要があるでしょう。この機会に、DXに対応した人材育成を実行し、自社の体制を整え、未来の可能性を広げてみてはいかがでしょうか。
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