キーワードプランナーは仕様変更により、現在、検索ボリュームの表示に制限がかかっています。多くのユーザーが不便な思いをし、代替ツールを利用していますが、目的は人によってまちまちです。そのため、この記事では、代替ツールを目的別に紹介します。

キーワードプランナーとは何か – その利点と制限

最近、Webマーケティングを始めた方にとっては、「キーワードプランナー」という言葉をよく耳にするけど、内容がよくわからないかも知れません。
ここではそういう方のために、キーワードプランナーの特徴と、現在は利用において制限があることについて解説します。

キーワードプランナーの特徴

キーワードプランナーは、Google広告の無料ツールの一つで、広告主がSEOやリスティング広告においてキーワードの選択するときに、重要な情報を提供してサポートします。
検索キーワードの分析ツールで、的確に活用することにより、検索ユーザーへ効果的なアプローチが可能になり、見込みユーザーの集客に威力を発揮します。
また、キーワードの難易度や競合状況を確認したり、広告キャンペーンの効果を測定したりすることも可能です。

キーワードプランナーにできること

キーワードプラナーは、特定のキーワードを分析することにより、下記のような４つの情報提供をしています。それぞれを具体的に見ていきましょう。

キーワードの月間平均検索ボリューム

キーワードプランナーでは、対象キーワードの過去12ヶ月間の検索ボリュームを確認することが可能です。これによりキーワードの人気度を測定し、どのキーワードにターゲットを絞るかを判断するのに役立ちます。

関連キーワードの月間平均検索ボリューム

キーワードプランナーでは、キーワードの関連キーワードを確認することができ、キーワードの検索ボリュームを増やすために役立ちます。

キーワードの競争レベル

対象キーワードがどれくらい競争的であるか、つまり、そのキーワードで上位にランクインするのがどれほど難しいかを測定し、時間とお金を費やす価値があるキーワードを特定するのに役立ちます。

キーワードの推定コスト（CPC: Cost Per Click）

1クリックあたりの平均費用（CPC）を予測することが可能で、広告予算を計画する際に役立ちます。

キーワードプランナーの制限

非常に便利な機能をそなえたキーワードプランナーですが、2016年8月に仕様変更があり、無料ユーザーに対して月間平均検索ボリューム（MSV）の表示がなくなりました。
Google広告の利用者は、従来通り変わらない情報が提供されていますが、無料ユーザーは100～1,000などのようなざっくりとした範囲でしか、月間平均検索ボリューム見れなくなったのです。
そのため無料ユーザーは、キーワードプランナーの代わりになるツールを、ご自身の目的に応じて探して利用するようになりました。次章から、それらの代表的な代替ツールを、目的別に紹介します。

検索ボリュームが分かる代わりのツール

この章では代替ツールの中でも、特に検索ボリュームを知るのに便利なツールを２つ紹介します。

Uber Suggest

Uber Suggestは、デジタルマーケティングのエキスパートNeil Patelが提供するキーワード分析ツールで、キーワードリサーチ、競合分析、サイト監査など、SEOに必要な機能を網羅したツールです。
無料で利用可能ですが、その場合、利用範囲に制限があり、下記の３つの有料プランによって段階的に利用範囲が広がっていきます。

検索ボリュームは独自アルゴリズムによって予測値を示すものとなりますが、具体的な数値で確認することが可能です。
ただし、無料プランでは、1日3回までしか利用できませんので、頻繁にチェックが必要な方は、有料プランにするか、次で紹介するChromeの拡張機能を利用するといいでしょう。

Keyword Surfer

Keyword Surferは、Google Chromeの拡張機能で、キーワード調査に役立つ無料ツールで、主な特徴は下記の通りです。

Chromeのブラウザにインストールすれば、検索結果にキーワードとサジェストの検索ボリュームが表示されるようになり、すべて無料で利用可能です。

サジェストワードの検索ができる代わりのツール

ここでは、SEO強化に重要なサジェストワードの検索において、便利な代替ツールを紹介します。

Keyword Tool

Keyword Toolは、Key Tool社が提供する無料のSEOツールです。
特定のキーワードに関連する検索語句を生成し、ユーザーはこれを利用してコンテンツを最適化し、検索エンジンのランキングを向上させることができます。
このツールは、Google、YouTube、Bingなどの主要な検索エンジンや、FacebookやTwitterといったSNS内でのキーワード調査もサポート可能です。
特定のキーワードに関連するフレーズや語句を大量に生成することができ、そのためコンテンツ作成時にどのフレーズが最も関連性が高く検索されているかを確認できます。

ラッコキーワード

ラッコキーワードはラッコ株式会社が提供するキーワードリサーチツールです。
Google、Bing、Youtube、Amazonなどのプラットフォームからサジェストキーワードを抽出し、類語、同義語、共起語なども収集します。
また、競合分析機能を通じて、Google検索の上位20サイトの見出しタグを抽出することができ、ユーザーの検索意図を理解しコンテンツ制作に活かすことが可能です。
ただし、全ての情報が検索意図に関連するわけではないため、必要と判断した部分だけを利用する必要があります。
基本的に無料で利用できますが、機能ごとの利用可能回数と接続制限の違いによって、下記のように５つの料金プランに分かれています。

※年契約時の月額税込料金。月払いの場合は、上記金額の1.2倍。

キーワードの競合レベルを知る代わりのツール

キーワードの競合レベルが高い場合、せっかくサイトを構築しても上位表示が難しくなるため、キーワード選定において、競合状況を調べるのは重要です。
ここでは特に、競合状況のチェックに便利なツールを紹介します。

Googleトレンド

Googleトレンドは、Googleの無料ツールで、特定のキーワードのインターネット検索におけるトレンド（人気度）を調査することができます。
世界中のGoogle検索データを分析し、特定のキーワードの検索頻度が時間と地域によってどのように変わるかを示してくれるのです。
また、最新の検索トレンドをランキング形式で表示する機能もあり、その日の最も話題になっているキーワードを把握するのに役立ちます。
市場動向の理解や消費者の関心の把握、社会的なトレンドの迅速な把握など、データ駆動型の洞察を求める全ての人々に有用なツールであり、キーワードの競合状況の推測にも役立ちます。

Rishirikonbu

RishirikonbuはSEO対策に適した無料のキーワード選定ツールで、特にSEO難易度チェック機能を提供し、特定キーワードの検索上位表示の難易度を数値化します。
使用法は、最大3つのキーワードをテキストボックスに入力し、「Check!」ボタンをクリックするだけです。
上位表示の難易度はキーワードにより異なり、広範で人気のあるトピックは難易度が高く、ニッチなキーワードは難易度が低い傾向があります。
利用者は初めに難易度が低いキーワードから攻め、経験とスキルが向上するにつれて難易度の高いキーワードへ挑戦することが推奨されています

目的別に無料ツールを利用するのがおすすめ

Googleのキーワードプランナーは、人気のキーワードリサーチツールでしたが、仕様変更により無料ユーザーに対する機能が制限されました。
そのため、この記事ではキーワード検索において、「検索ボリューム」、「サジェストワード」「競合レベル」といった目的別に６つの代替ツールを紹介しました。
紹介したツールには、「Uber suggest」や「Keyword Tool」のように、多くの機能を提供しているツールもあり、キーワードプランナーの各機能を使いこなしていた人におすすめです。
ただし、有料プランにしなければすべての機能を使えないものもあるため、個人の方でツールにコストをかけたくない場合は、目的別に無料ツールを利用するのがいいでしょう。
キーワードリサーチはオンラインマーケティング成功の鍵となるため、適切なツールの選択は必要不可欠です。