オウンドメディアとは|立ち上げから運用まで初心者にもわかりやすく解説!

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「オウンドメディア運用に興味があるが、スキルがない…」「集客や売上アップに繋がらない…」という悩みは多いです。
この記事では、オウンドメディア運用の担当者の方に向けて、オウンドメディアの目的や立ち上げの流れ、運営時の注意点などを解説します。
オウンドメディア運用のスキルを身につけて、問い合わせや売上の増加に繋げましょう。
<本記事でわかること> ・オウンドメディアの意味や役割・オウンドメディアを運用する3つのメリット・オウンドメディアの4つの成功事例・オウンドメディアを立ち上げる5つのSTEP・オウンドメディアを運用する際の3つの注意点 |
1.オウンドメディアとは
オウンドメディアとは、企業が保有・運用する自社メディアの総称です。一般的には、企業のホームページやブログを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、広義ではメールマガジンやSNS、パンフレット、広報誌など、「自社が保有しているメディア」はすべてオウンドメディアと定義されます。
オウンドメディアの目的とは?
オウンドメディアの運用は、どのような目的を達成するために行われるのでしょうか。
オウンドメディアを運用する「目的」は、以下の2つに集約できます。
オウンドメディアの目的 | |
□ | 商品・サービス・企業を認知してもらうためのきっかけを作る |
□ | ユーザーへ商品・サービス・企業に対する「好感度」や「信頼感」を与える |
具体的な例を基に解説しましょう。
ケーススタディ:ダイエット方法を探している人がいる場合 例えば、ダイエット方法を探している人がいたとしましょう。 その場合、Googleの検索エンジンで「ダイエット 絶対痩せる」といったキーワードで検索する可能性があります。 Googleの検索結果をみると「即効!誰でもすぐに痩せられるダイエット方法5選!」といったSEO記事が、検索上位に表示されるかもしれません(=①SEO記事を通じた出会い)。 その記事をクリックすると、ダイエット指導を行うパーソナルトレーナーが運営するオウンドメディアにたどり着きました。 クリックした記事を読むと、自宅でできるダイエット方法が解説されており「とてもわかりやすくてためになる記事だ」という感想を持ちました(=②メディアや会社に対する信頼感の醸成)。 いくつかの記事を読んでいくうちに、「信頼できる情報を提供できるメディア」と思うようになり、「このオウンドメディアを運営する事業主にダイエットを相談してみよう」と考える可能性があります(=③問い合わせ)。 |
以上の通り、オウンドメディアでは
①「SEO記事を通じた出会い」
↓
②「メディアや会社に対する信頼感の醸成」
↓
③「問い合わせ」
という「カスタマージャーニーマップ」をたどることでコンバージョンを獲得します。
顧客との間に信頼関係を築く装置になるのが「オウンドメディア」と考えてもよいかもしれません。
以上のことから、オウンドメディアは
◎商品やサービスを認知してもらうためのきっかけを作る
◎ユーザーへ商品やサービス、企業に対する「好感度」や「信頼感」を与える
といった役割を担うものだと考えられます。
2つの目的を達成することで、問い合わせの増加や商品の購入、採用活動の推進などのコンバージョンを獲得できます。
オウンドメディアとトリプルメディアの関係
「トリプルメディア」とは、消費者が接触する代表的な3つのメディアのことです。
具体的には、
・自社で運営を行う「オウンドメディア」
・有料で広告を出稿する「ペイドメディア」
・ユーザー同士のコミュニケーションを通して評価を獲得する「アーンドメディア」
の3つに分類できます。
それぞれのメディアが持つ特徴を理解し、組み合わせることで自社が抱えるマーケティング課題を解決できます。
この見出しのポイント
・オウンドメディアとは自社が運用・保有しているすべてのメディアの総称である
・自社を知ってもらい、信頼・好感を得ることでコンバージョン獲得を目指すのが目的
・トリプルメディアを組み合わせることでマーケティング課題の解決に繋がる
2.オウンドメディアを運営する3つのメリット
オウンドメディアの概要について説明しました。
続いて、オウンドメディアを運営するメリットについて解説します。
ポイントは大きく分けて3つあります。
オウンドメディアを運営する3つのメリット |
見込み客の獲得(集客)ブランディング広告宣伝費の削減 |
メリットを理解すれば、オウンドメディア運用をより効果的に実施できます。
一つずつ、みていきましょう。
①見込み客の獲得(集客)
オウンドメディアは、自社の商品やサービスに興味を持っている「見込み顧客の獲得(集客)」につながります。オウンドメディアを運営する際の、もっとも大きな利点といっていいでしょう。
商品やサービスを必要とするターゲットを、細かく設定したうえでオウンドメディアを立ち上げれば、商品購入やサービスの予約、資料請求などの成果に繋がりやすくなります。
②ブランディング
高品質なSEO記事を提供すれば、企業やブランドへの「信頼感」や「愛着(ロイヤリティ)」を高めることができます。
購入・利用に、直接繋がらなくても問題ありません。高品質なコンテンツを提供し続け、ユーザーの信頼を勝ち取れば、他社との差別化を図れます。そうすることで、集客や販促などのマーケティング活動全般を優位に進めることが可能です。
③広告宣伝費の削減
オウンドメディア上で、良質なコンテンツを提供すると「広告宣伝費の削減」が期待できます。
制作したコンテンツが、検索エンジンで評価され上位表示されれば、インターネット広告を出稿しなくても、自然流入数が増加する(=集客できる)からです。
この見出しのポイント
・商品やサービスに興味がある人を集客できるので成果を効率的に出せる
・ブランド力を高めて他社よりも優位にマーケティング活動ができる
・広告費などの経費を削減できる
3.株式会社ipeが手掛けたオウンドメディアの成功事例4つ
オウンドメディアを運用するメリットを解説しました。
しかし、「メリットはわかったが、オウンドメディアで本当に成果が得られるものなのか?」と、懐疑的な方もいるのではないでしょうか。
ここでは、弊社が手掛けたオウンドメディアの成功事例をご紹介します。
オウンドメディア運営を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
<株式会社ipeが手掛けたオウンドメディアの成功事例4つ> ①株式会社メガスポーツ②株式会社コナカ③株式会社LIXIL④株式会社KADOKAWA |
①自然検索からの流入数が毎月増加中!「株式会社メガスポーツ」
課題 | ・サイトリニューアルによる自然検索からの流入数の減少 |
施策 | ・テクニカルSEO・コンテンツ戦略・企画 |
効果 | ・セッションの減少を下げ止め・毎月自然検索からの流入数が向上 |
大手スポーツ用品店を経営する株式会社メガスポーツ様は、サイトリニューアル後に生じた「自然検索による流入数の減少」に悩まれていました。
そこで「テクニカルSEO」「コンテンツSEO」に注力することに。
その結果、セッションの減少は下げ止まりました。施策を実行後は、自然検索からの流入数が毎月伸び続けています。
現在は、自社が運営するWEB MAGAZINEで、「ランニングシューズの選び方」など、スポーツ用品に関する情報を発信をしています。
②ブランドロイヤリティを強化!「株式会社コナカ」
課題 | ・ブランドの認知拡大・自然検索による流入の増加 |
施策 | ・コンテンツマーケティング |
効果 | ・サイト流入数の継続的増加・ブランドの認知拡大 |
オーダースーツの「DIFFERENCE」は、アプリ・Webを活用することから、Webプロモーションの活用が、特に重要視されてきたブランドです。
プロモーションの一環として立ち上げられたブランドサイトでは、コンテンツSEOの実施により、「ブランドの認知拡大」に大きく貢献しました。
③新規顧客を継続的に獲得!「株式会社LIXIL」
課題 | ・サービスの認知拡大・自然検索による流入数の増加 |
施策 | ・コンテンツSEOの戦略設計・企画 |
効果 | ・新規流入の継続的獲得 |
LIXIL様の、短時間リフォームサービス「リクシルPATTOリフォーム」では、新規流入・顧客の獲得において、インターネット広告に依存している状態が続いていました。
そうした中で、安定した新規流入獲得のために、コンテンツSEOを実施。その結果、新規流入の継続的獲得につながりました。
④新規流入をより効果的に「株式会社KADOKAWA」
課題 | ・流入の拡大 |
施策 | ・テクニカルSEO/UIUXコンサルティング |
効果 | ・新規流入の継続的獲得 |
株式会社KADOKAWA様は、伝統的な出版社ですが、ニコニコ動画で有名なドワンゴとの経営統合も行ったデジタルカンパニーでもあり、日本、世界に向けて魅力的なコンテンツを発信し続けています。
コンテンツを発信するための基盤として、テクニカルSEOに取り組みました。その結果、新規流入数の増加に成功しました
4.オウンドメディアを立ち上げる手順「5STEP」
ここまでの解説を通して、「オウンドメディアは集客に役立ちそうだ。自社でも立ち上げてみたい」と考えた方もいるのではと思います。
そういった方に向けて、本章ではオウンドメディア立ち上げまでの「5STEP」を解説します。
ペルソナやコンセプトを設定する | オウンドメディアを立ち上げる手順 |
STEP1 | 目的を設定する |
STEP2 | ペルソナやコンセプトを設定する |
STEP3 | キーワードを選定する |
STEP4 | コンテンツを作成する |
STEP5 | 拡散・運用する |
オウンドメディアを運営していくことが決まったら、紹介する手順に沿ってメディアを立ち上げてみてください。
【STEP1】目的設定
「商品やサービスの認知度を上げる」、「問い合わせ数を増やす」、「採用活動を強化する」など、オウンドメディアによって「最終ゴール」は異なります。
そのため、まずは「オウンドメディアで達成したい、目的」を設定しましょう。
設定した目的次第で、オウンドメディアに掲載するコンテンツの方向性も大きく変わっていきます。
また、社内への協力や理解を得るためにも、設定した目的は会社全体に共有しておきましょう。
【STEP2】ペルソナ・コンセプト設定
続いて「誰に、何を提供するオウンドメディアなのか」を明確にしましょう。
「誰」の部分は目的に合わせて、具体的なペルソナ(ターゲット)を設定します。
ペルソナの設定は、アンケート結果や、サジェストキーワードなどを参考にすると固まりやすく、ニーズに寄り添ったコンテンツが作成できます。
また、「何」を提供するのか具体的に設定すると、「コンテンツ内容だけでなく、サイトにどんなサービスや機能が必要なのか」という要件も定まります。
【STEP3】キーワード選定
ペルソナが、抱える可能性のある「悩み」と「場面」を検証し、ターゲット層が知りたいこと(=オウンドメディア上で提供すべきコンテンツ)を洗い出しましょう。
例えば、「これからオウンドメディアを立ち上げる」という場面で、「オウンドメディアの作り方がわからない」という悩みがあるペルソナの場合、「オウンドメディア 作り方」といったキーワードに関連するコンテンツを制作します。
ペルソナにひもづく「キーワード」が、きちんと設定できていないと、キーワードやコンテンツが、ニーズからずれたものになってしまうため注意が必要です。
【STEP4】コンテンツ作成
検索エンジンで、上位表示されている記事は、検索エンジンからの評価が高く、ユーザーのニーズに合った記事である可能性が高いです。
そのため、記事コンテンツは、選定したキーワードの「検索上位にある記事」を参考に作成するとよいでしょう。
ただし、他サイトの文言をコピーアンドペーストしたり、丸ごと無断引用すると、検索エンジンからの評価が下がってしまいます。その結果、上位表示どころか「圏外」になってしまうなんてことも。
上位表示の記事を参考にしながらも、独自性のあるコンテンツを目指すよう心がけてください。
【STEP5】拡散・運用
オウンドメディアの記事コンテンツが、ある程度増えるとオウンドメディア自体の評価が高まり、上位表示されやすくなります。
しかし、メディアを立ち上げてすぐの時期は、上位表示されにくいです。
Googleからの評価を上げるのは、自然検索からの流入だけではありません。自社のSNSやメールマガジンでリンクを貼ったり、プレスリリースを配信するなどして、流入数を増やすことが大切です。そうすることで、より早期に「上位表示」を狙えます。
また、記事コンテンツは、セッション数や滞在時間、コンバージョンページへの遷移率などを計測・分析することで、日々改善を図ることが大切です。運用のPDCAサイクルを回し続けることで、オウンドメディア経由の「問い合わせ」を増やすことができます。
5.オウンドメディアを運用する際の注意点3つ
本記事でお伝えしてきた通り、オウンドメディアを正しく運用することで「自然流入数の増加」や「ブランドの認知拡大」に繋げることができます。
裏を返せば、オウンドメディアの特性を理解していなければ、期待していたような効果が得られないこともあります。
ここでは、オウンドメディアを運用する際の注意点について解説します。
3つのポイントをしっかり理解して、オウンドメディアの立ち上げに臨みましょう。
オウンドメディアを運用する際の注意点 |
即時的な効果は見込めない社内での理解が必要ユーザーに有益なコンテンツを作る |
①即時的な効果は見込めない
オウンドメディア上にコンテンツをアップしたからといって、すぐに結果が得られるわけではありません。
ユーザーが求めるコンテンツを作るには、細かなリサーチと検証が必要です。
また、ユーザーの目に留まるためには、検索順位を上げる「SEO対策」も欠かせません。
つまり、記事作成とその後改善に時間がかかるため、検索結果の上位に表示されるまでには、半年~1年はかかるものと考えておいてください。
もし、社内でリソースが足りず、時間をかけるのが難しい場合は、外部に委託することも視野に入れましょう。
株式会社ipeでは、コンテンツSEOやテクニカルSEO、UI/UX設計といった幅広い領域でオウンドメディア支援を行っています。
「深い知見のある会社にオウンドメディア運営支援を行ってほしい」
「一気通貫でオウンドメディアの支援を依頼したい」
という場合には、弊社の「無料サイト分析」を活用してみてください。
②社内での理解が必要
「成果が出るまでには半年以上の時間がかかる」という、オウンドメディアの特性を、社内の人に理解してもらえていないと、効果を出す前に打ち切りになってしまう恐れがあります。
「オウンドメディアとは何か」「取り入れるメリットは何か」について、社内のメンバーにしっかりと共有したうえで、オウンドメディア運用に取り組みましょう。
③ユーザーに有益なコンテンツを作る
オウンドメディアで集客をするには、「ユーザーにとって役立つ情報」を提供することがもっとも大切です。自社コンテンツだからこそ商品やサービスの宣伝・広告をしたくもなりますが、オウンドメディアではユーザーの目線に合ったコンテンツ制作が鍵となります。
検索ニーズに合うコンテンツは検索エンジンからも評価されやすく、上位表示も狙えます。
この見出しのポイント
・成果を上げるために半年~1年ほどかかる
・オウンドメディアの特性やメリットを社内で共有しておく必要がある
・ユーザーにとって役立つコンテンツが成功の鍵
6.オウンドメディアは売上UPの「集客装置」になります
オウンドメディアで、高品質なコンテンツを作成すれば、見込み客の獲得やブランディング、採用活動の強化といった効果が期待できます。
また、検索結果で上位表示されるようになれば、広告宣伝費の削減も可能です。
しかし、コンテンツ作成と成果をあげるまでには、時間と手間が必要になります。社内のメンバーや上長からのサポート・理解を得るだけでなく、外部の頼れるパートナーを探すことも成功するための秘訣です。
株式会社ipeでは、テクニカルSEOや、コンテンツマーケティング、UI・UX設計など、オウンドメディア運用で重要となるSEO対策を一気通貫でご依頼いただけます。
貴社サイトを無料で分析するサービスも実施中です。
オウンドメディア運用について「悩みを抱えている」「不安がある」という方は、お気軽にご相談ください。
SEOに関するご相談があれば、ぜひipe(アイプ)へご相談ください。
この記事の著者
監修者 土田悠真
早稲田大学卒業後、東京地方検察庁に入庁。その後、株式会社ipeに入社。9か月でコンサルティングチームのリーダーに就任。年商150億円超えの中古品マーケットプレイス、商品数500万品超えのファッションECサイトをはじめとし、様々なジャンルのサイトをコンサルティング、分析を行う。ツイッターはこちら。
@seotsuchida