2021年10月15日 -

YMYLとは?対象のジャンル・領域と必要なSEO対策について

YMYLは金銭や生活、医療などに大きな影響を与えるジャンルのことで、YMYL領域を扱うサイトにおけるGoogleの評価基準は厳しいものとなっています。YMYLに関連するサイトのSEO対策に取り組みたいと考える運営者の方は、せっかく作成したコンテンツの思わぬところで評価が下がってしまわないよう、注意すべきポイントを確認しておきましょう。

YMYLとは

Some types of pages or topics could potentially impact a person’s future happiness, health, financial stability, or safety. We call such pages “Your Money or Your Life” pages, or YMYL.
一部の種類のページまたはトピックは、人の将来の幸福、健康、経済的安定、または安全に影響を与える可能性があります。このようなページを「YourMoneyor Your Life」ページ、またはYMYLと呼びます。

Google「品質評価ガイドライン(General Guidelines)

YMYLとは「Your Money Your Life」の略で、ユーザーの金銭・生命・生活に大きな影響を与える可能性があるジャンルのことです。検索をしたときに間違った情報や悪意のある情報が表示されてしまうと、ユーザーに不利益や問題がなど生じ、幸福や健康、金銭的安定に悪影響を与えてしまいます。このような問題を防ぐためにGoogleは検索品質評価ガイドラインを設け、特に評価を厳格にしています。

YMYLの対象ジャンル

ジャンル サイトの例
ニュース・時事問題 政治や国際問題、科学などを扱うサイト(エンタメやスポーツなどを含まない)
公民・政府・法律 市民生活のために必要な公共機関、社会福祉、選挙、法律の情報を扱うサイト
金融 保険や投資にまつわる情報を扱うサイト
ショッピング オンラインでの商品購入やサービスの調査に関する情報を扱うサイト
健康・安全 医療・薬品・緊急時に関するサイト
人々の集団・グループ 人種や性別、年齢、宗教などのグループに関する情報を扱うサイトなど
その他 フィットネスや栄養、大学、就職、住宅情報など人生のあらゆる場面に関するサイト

Google「品質評価ガイドライン

Google検索品質評価ガイドラインでは、上記7つのジャンルがYMYLに該当するとされています(2020年5月時点)。検索ユーザーに正しく有益な情報を提供するため、YMYLのジャンルにおいてGoogleが求める品質でないサイトは検索結果に表示されにくくなります。

YMYLに関連性が少ないサイトの場合

YMYLに関連性が少ないサイトであっても、コンテンツによってはYMYL領域に該当する場合があります。ユーザーの生活や人生への影響力が高いと考えられる場合は、専門家を立てるなどの対策を取る必要があります。

YMYLがガイドラインに追加された背景

かつて、信憑性のない医療情報を掲載したキュレーションサイトが存在していました。そのサイトでは、医師の監修がないまま専門知識を持たないライターが低品質な記事を量産し、他サイトの記事や写真を無断で転用しているなどの行為も見られました。そのような粗悪なコンテンツが検索上位に表示され、検索ユーザーの生活や健康などに悪影響を及ぼしかねない状況が続いていたのです。コンテンツの質に関するアップデートを重ね、YMYLのジャンルにおいて信頼性の低いコンテンツは、検索順位が大幅に下がったり閉鎖したりする状態となりました。

YMYLとGoogleアルゴリズムのアップデートの変遷

実施日 内容
2017年12月 医療健康アップデート(医療や健康に関連する検索結果の改善)
※日本語検索のみ
2018年8月 Medic Update
※医療健康分野を中心として海外でも大きな変動
2019年3月 March 2019 Core Update
2019年6月 June 2019 Core Update
2019年9月 September 2019 Core Update
2020年1月 January 2020 Core Update
2020年5月 May 2020 Core Update

2020年5月時点

Googleは大規模なアルゴリズムのアップデート(コアアルゴリズムアップデート)を幾度も重ね、ページやコンテンツの質の向上を図っています。特にYMYLジャンルにおいては順位が大きく変動します。YMYLジャンルのページやコンテンツを作成する際は、アップデートのタイミングやコンテンツの質を確認しましょう。

YMYLとE-A-Tの関係性

YMYLジャンルに限ったことではありませんが、Googleの検索品質評価ガイドラインでは5つの観点からコンテンツを評価しています。その中でも専門性・権威性・信頼性を指す「E-A-T」は特に重要視されている項目です。

SEOで評価される5つの項目

項目 内容
ページの目的 ・何を目的として作られたページか
・不当な目的でページが作られていないか
専門性・権威性・信頼性(E-A-T) ・コンテンツの内容が特定の業界に特化しているか→専門性(Expertise)
・サイトやコンテンツを作成している企業や人がジャンルに精通しているか→権威性(Authoritativeness)
・サイトやコンテンツに信憑性があるか→信頼性(Trustworthiness)
メインコンテンツの質と量 ・メインのページやコンテンツの質が高いか
・量についての言及は特にない(以前高評価だった文字数の多いコンテンツでも内容が薄いと低評価)
運営者・作成者の提示 ・情報を発信する企業や個人の情報が記載されているか
サイト・運営者・作成者の評判 ・サイトや運営者、コンテンツ作成者の評判は高いか
・評価の高いサイトからリンクされているか

どんなことに役立つコンテンツかがはっきりしていて、ジャンルの専門家や企業による情報提供・監修がある質の高いコンテンツが評価されやすいです。コンテンツの質を証明するには、E-A-Tを重視してコンテンツを作成する必要があります。

YMYL領域でE-A-Tが重要視される理由

Googleはユーザーファーストを重視しているため、ユーザーにとって有益な情報を提供できるE-A-Tを重要視しています。かつての検索エンジンは精度が低く、検索キーワードが多く含まれたコンテンツや被リンクが多いサイトを評価していましたが、不正をしたサイトが上位に表示されてユーザーが欲している情報を得にくい状態でした。

専門性があるコンテンツは、ユーザーにとって信頼できるコンテンツです。そして、信頼性を高めたコンテンツは他サイトおよび外部コンテンツからの引用・リンクが増え、権威性も高まります。GoogleにとってE-A-Tを高めることはユーザーファーストを叶えるための重要な施策であり、コンテンツの質を見極めるためになくてはならない項目です。

YMYL分野におけるSEO対策

アルゴリズムは不定期的にアップデートがあるうえに、YMYLを数値化してコンテンツを評価するアルゴリズムがありません。したがって、どういった対策がSEOに効果的という具体的な対策もありません。しかし、E-A-Tを満たすことはYMYLにおいても重要です。ここでは、E-A-Tを考慮したYMYLにおける5つのSEO対策をご紹介します。

・コンテンツ作成者の情報を記載する
・運営会社や責任者の情報を記載する
・コンテンツを定期的に点検・更新する
・よい評判を集める

コンテンツ作成者の情報を記載する

記事を作成するときは、専門性の高い人が書いたことを記載しましょう。プロフィールや実績、保有資格などを書くと信頼性が高まります。専門家に記事を監修してもらうときも同様です。できれば一目で専門性がわかるようなページを作成できると、より正確に専門性を判断してもらえる可能性が高まります。それが難しい場合は専門家のブログやSNSへのリンクを貼るのも効果が期待できます。

運営会社や責任者の情報を記載する

コンテンツ作成者だけでなく、運営会社や責任者の情報も明記しましょう。会社名や会社の情報などがわかるとユーザーが安心して情報を受け取れます。また、ユーザビリティを重視するためにも、会社の連絡先やサポート情報を掲載するとよいです。

またwebサイトに関する情報もできるだけ詳細に掲載することをおすすめします。検索結果でwebサイトの他社評価や概要が一緒に表示されるようになるなど、匿名性を少なくする試みが行われているためです。

テーマ性を特化させる

YMYL領域に関係の深いコンテンツを作成してもYMYL領域でないものが同じサイトにあると、GoogleからYMYLとの関係性が薄いと見なされる可能性があります。特にアダルトコンテンツを一部公開していると、非アダルトコンテンツにもセーフサーチがかかります。コンテンツはテーマを混同させず、1つのテーマに特化しましょう。

コンテンツを定期的に点検・更新する

ユーザーがページに訪れた時点で、正しい情報を掲載していることが重要です。確認した時点で公開していて問題がない情報か、誤解を与えない情報かを定期的に確認しましょう。また、掲載している情報が最新のものであることも評価の対象です。情報が間違っている、何年も前の情報が公開されているとわかったら、都度更新をしてください。

よい評判を集める

検索ユーザーが求める情報を得られる質の高いコンテンツは、ユーザーに評価されやすい傾向にあります。ユーザーが知りたい、欲しい情報をわかりやすく簡潔に網羅しましょう。サイトを見やすくすることも、ユーザーからのよい評判を集められる要因です。さらに、高評価の外部サイトからリンクされていることでも、コンテンツの評判を集められます。

YMYL領域でコンテンツを制作する際の注意点

YMYL領域におけるSEO対策に明確な方法を提示することは難しいですが、いくつか具体的に注意したい点もあります。ここでは以下3つの注意点をご紹介します。

・コンテンツの目的に沿って「専門家」「専門知識」を考える
・信頼の置ける情報ソースを提示する
・文法のミスや誤字脱字に注意する

コンテンツの目的に沿って「専門家」「専門知識」を考える

世間一般的にイメージされる専門家とは違った観点でも、専門家として判断される場合があります。例えば品質評価ガイドラインでは、肝臓ガンで愛する人を亡くした方の例が登場します。

肝臓ガンを患った方がどの程度の期間一緒に過ごせるのか、を実体験から知りたいという場合、医師ではなく、実際に肝臓ガンで愛する人を喪った経験のある方が専門家として判断されることもあります。これはこちらの方がユーザーに有益と判断されるためです。

このように、ユーザーのニーズやコンテンツの目的によっても専門家の定義が変わる可能性があります。コンテンツの目的に沿って「専門家」「専門知識」を再考するのも時には大切です。

信頼のおける情報ソースを提示する

専門知識を必要とするコンテンツの場合には、根拠を示すようにしましょう。YMYL領域の場合は特に厳格に情報ソースがチェックされる可能性があります。

また情報ソースを提示したとしても、その業界や界隈で一般的な情報と食い違う場合には注意が必要です。誤った情報である可能性を疑われ、品質評価に影響する可能性もあります。

文法のミスや誤字脱字などに注意する

ページを評価する際の参考として、多くのwebページが事例として紹介されています。その中で、文法ミスや文字化けなどのコンテンツに関する初歩的なミスが多々指摘されています。「編集不在」と判断される可能性もあるため、YMYL領域でのコンテンツ制作では誤字脱字や文法ミスに特に注意しましょう。

YMYLは人々の生活に影響を与える情報

YMYLは時事・法律・金融・健康・集団などの、日々の暮らしで役立つジャンルのことをいいます。GoogleではYMYL領域の情報において、ユーザーの不利益になるような間違った情報や悪意のある情報を検索結果から排除するために、YMYL領域のコンテンツの評価を厳しくしています。アルゴリズムは随時変化していますが、ユーザーファーストの姿勢は変わりません。YMYL領域のコンテンツを作成するときは、特にE-A-T(専門性・権威性・信頼性)を意識して作成しましょう。