「JPEG」とは、「Joint Photographic Experts Group」の略称で、非可逆圧縮方式の静止画像データフォーマットの一種です。
今回は「JPEG」に焦点を当て、その概要や特徴、メリット・デメリット、画像変換ツールなどをご紹介します。気になるポイントを一挙確認してしまいましょう。
「JPEG」とは?
「JPEG」とは、「Joint Photographic Experts Group」の略称で、非可逆圧縮方式の静止画像データフォーマットの一種です。
「JPEG」の名前は、規格を制定した「Joint Photographic Experts Group」というISO(標準化団体)国際組織に由来しており、1992年に規格として定められました。
【JPEGの基礎情報】
MIME タイプ | image/jpeg |
---|---|
ファイル拡張子 | .jpg/.jpeg |
仕様書 | ・http://www.martinreddy.net/gfx/2d/JPEG.txt ・http://www.faqs.org/faqs/jpeg-faq/ |
「JPEG」と「JPG」の違い
基本的に、「JPEG」と「JPG」は同じものとして考えて差し支えありません。
「.jpeg」と「.jpg」という2種類の拡張子が存在する理由は、MS-DOS(マイクロソフトが開発・販売していた、パーソナルコンピュータ向けのオペレーティングシステム)時代の制約の名残です。
MS-DOSでは、ファイル拡張子が3文字までという制約があったため、当時は「JPG」が使用されていました。
しかし、現在普及している主要OS(WindowsやMac)では、拡張子3文字制限はありません。
そのため、「JPEG」と「JPG」のどちらも使用することができます。
また、2つに機能面の違いはありません。
「JPEG」のブラウザの対応状況
以下は2022年2月現在、「JPEG」に対応しているブラウザです。
【参考|JPEG XR image format】
【参考|JPEG XL image format】
「JPEG」の特徴・メリット
ここでは、「JPEG」の特徴・メリットについて3点解説します。
フルカラー(約1677万色)に対応している
「JPEG」は、フルカラー(約1677万色)に対応しているため、高画質かつ鮮明な画像表現が可能です。
そのため、細かい色彩表現を必要とする人物写真や風景写真などを表現する場合におすすめの画像形式と言えるでしょう。
高画質かつ小さい容量でファイル圧縮できる
「JPEG」は、高画質のままファイルを圧縮できるだけでなく、小さい容量で画像を保存できます。
別の画像ファイル形式「PNG」より、ファイル容量を小さくできるため、「JPEG」は大量に画像データを保存したい場合に適した画像形式です。
また画像のファイル容量が軽いとサーバーへのデータ転送量が少なく済むため、Webページの表示速度が速くなります。
Webページの表示速度が速いということは、それだけユーザーストレスが少なくなり、SEOの観点から見てもプラス要因になります。
もしWebサイトで画像を使用する際、SEOを優先するのであれば「JPEG」を使用しましょう。
汎用性が高い
「JPEG」形式の画像は、PCやスマートフォン、タブレット、デジタルカメラなどデバイスを問わずに扱うことができます。
また、ほとんどの画像編集ソフトに対応しているため、画像編集がしやすい点も大きなメリットです。
「JPEG」のデメリット
ここでは、「JPEG」のデメリットについて3点解説します。
一度圧縮した画像は元に戻せない
「JPEG」は、非可逆圧縮方式の画像形式のため、ファイルサイズを圧縮する際、肉眼では判別できないような細かいデータまで削除します。
そのため、一度圧縮した画像データは、原画に戻すことができません。
なお、「JPEG」以外の画像形式「PNG」や「GIF」は、圧縮後も原画に戻せる可逆圧縮方式の画像形式です。
画像編集を頻繁に行う場合は、「PNG」や「GIF」を使用しましょう。
圧縮する度に画質が劣化する
「JPEG」は、画像ファイルを圧縮する度に、画質が劣化します。
圧縮が1回だけであれば、高画質を維持できますが、リサイズ保存や上書き保存を繰り返すと画像が劣化します。
また、劣化にともない、白飛びや黒潰れ、ホワイトバランスの調整幅が狭いなどが起きる場合もあるため注意が必要です。
背景浸透できない
「JPEG」は、背景を浸透させることができません。
そのため、背景の不要な部分をカットできないだけでなく、簡易的なグラデーション表現にも不向きです。
背景を浸透させたい場合は、「PNG」や「GIF」へのファイル変換を検討しましょう。
「JPEG」と「PNG」、「GIF」の違い
「JPEG」と似たような画像形式に「PNG」や「GIF」があります。
似ている画像形式が複数ある場合、どれを使用したら良いか迷いますよね。
ここでは、それぞれの違いについて比較します。
PNG | JPEG | GIF | |
---|---|---|---|
表現可能色数 | フルカラー(約1677万色) | フルカラー(約1677万色) | 256色まで |
圧縮形式 | 可逆 | 非可逆 | 可逆 |
透過処理 | ◯ | × | ◯ |
アニメーション対応 | × | × | ◯ |
ファイル容量 | ファイルサイズが重くなりやすい | ファイルサイズを小さく調整できる | ファイルサイズが比較的軽い |
適している画像 | 文字や図が含まれる画像など修正が複数回要する画像向き | 細かい色彩を表現したい画像・写真向き | アニメーションを用いた動的画像向き |
また、近年では、上記4つの画像形式のメリット(①圧縮率が高い②軽量かつ高品質なアニメーションGIFにも対応可能③背景透過可能④HDRカラーサポートの充実)を集約した次世代型画像フォーマット「AVIF」や画質を保ったまま画像サイズを軽量化できたり、非可逆圧縮なのに背景透過やアニメーションが作れる画像フォーマット「Webp」の使用が流行しています。
気になる方は、以下の記事をご覧ください。
「JPEG」ファイルへの変換ツール
ここでは「JPEG」ファイルの作成ツールについて解説します。
「JPEG」ファイルへの変換は、Advanced Batch Image ConverterrやXnConvertなどの画像編集ソフトがおすすめです。
Advanced Batch Image Converter
Advanced Batch Image Converterは、多彩なファイル形式(JPEG/GIF/PNG/WebP/BMPなど)に一括変換できる無料画像変換ソフトです。
ただし、画像変換以外の編集や加工は、基本的にできないため、もし画像を編集したい方は、次で紹介するXnConvertを使用しましょう。
【Advanced Batch Image Converterを使用するメリット】
・ファイル変換の速度が速い(数秒)
・出力画像の品質/圧縮率を設定する機能やPSNR/SSIMを算出する機能がある
【公式サイト:Advanced Batch Image Converter】
XnConvert
XnConvertは、複数の画像ファイルを一括変換できる無料画像変換ソフトです。
リサイズや回転、コントラスト調整、透かしの追加など多数の機能を備えており、それら全てを一括処理できます。
【XnConvertを使用するメリット】
・MacもWindowsもLinuxなど様々なOSに対応
・複数画像の一括変換が可能
【公式サイト:XnConvert】
「JPEG」で画像を圧縮し、ファイルサイズを軽量化しよう!
このページでは「JPEG」の概要や特徴、メリット・デメリット、画像変換ツールなどについて解説しました。
「JPEG」は、フルカラー(約1677万色)に対応しているにも関わらず、高画質かつ小さい容量でファイル圧縮できるメリットがあります。
しかし、「JPEG」は、非可逆圧縮方式の画像形式のため、保存するたびに画質が劣化します。
また背景浸透もできません。
細かい色彩を表現したい画像・写真には適していますが、複数回画像を修正・編集したい場合は、別の画像形式(PNGやGIF)をおすすめします。
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